【大学】 日本女子大学様 | Microflex Wirelessでしか成し得なかった、ガラス張り教室での多チャンネル運用 | Microflex Wireless
はじめに
“オンライン授業では少しでも音が良い方がいいですし、同時に運用するチャンネル数が多ければShureさんの製品しか選択肢はありません”
株式会社レスターコミュニケーションズ 文教営業部 文教営業課 リーダー 茨木沙理氏
お客様プロフィール
納入先:学校法人日本女子大学
業種:教育機関
導入場所:目白キャンパス
竣工日:2021年3月31日
https://unv.jwu.ac.jp/unv/
日本女子大学様は2021年4月、“目白の森のキャンパス”と名付けられた新キャンパスをグランドオープン。創立120周年記念事業の一環として計画されたこのキャンパスは、同大学の卒業生である世界的に著名な建築家、妹島和世氏がグランドザインを手がけ、『百二十年館』、『杏彩館』、『図書館』、『青蘭館』という4つの建物で構成されています。
“アクティブな授業が行える施設”をテーマに掲げ、多くの教室がアクティブラーニングに対応しています。最も規模の大きな教室では、壁に投影するプロジェクターが4台入り、先生はホワイトボード用のペン以外に電子ペンを使って壁面に書き込むこともできるようになっています。また、無線で映像を送ることができるワイヤレス・ソリューションや、授業を簡単に収録できるシステムなども設置されています。今回、同校は研究室棟である『百二十年館』にMicroflex Wirelessを導入しました。
納入事業者:
株式会社レスターコミュニケーションズ
https://www.restarcc.com/
1961年に共信電気株式会社として設立後、半世紀以上にわたり放送局や映像制作関連会社をはじめ、企業、公共施設、教育機関、医療機関、FAカメラやセキュリティ市場等、社会のあらゆる分野での映像・音響・情報通信機器のソリューションプロバイダーとして様々なシステムを提供してまいりました。
2019年4月よりレスターホールディングスグループの一員となり、従来の映像ソリューション事業と合わせて、電子計測器の販売、校正、システム構築、測定サービスを行うソリューション事業の提供を加え、2020年4月より社名を株式会社レスターコミュニケーションズに変更し新たなスタートをきりました。
自社の強みについて株式会社レスターコミュニケーションズ 茨木氏は以下のように説明しています。
「例えば大学でも様々なケースをお受けします。機材に盗難防止の鍵を付けてほしいということもあれば、それよりも使いたい時にすぐ使い始められるように設置してほしいということもあります。当社で大事にしているのは、お客様のご要望に応えるものを迅速にご提供するということです。
また営業チームは分野ごとに分かれているのですが、横のつながりが強い。案件によっては各カテゴリーのプロフェッショナルが協力して仕事をこなしています。たとえば大学病院の案件などは医療系と文教系が連携しますし、あるいは大学内にスタジオを造るという場合は文教系と放送系が連携して手がけるなど、各分野のチームが連携してシナジーを生み出せることが、弊社の強みだと思っています。」
最近ではコロナ禍の影響で対面会議とオンライン会議を同時に行うハイブリッド型の需要が大きく伸び、同社はこうしたニーズに対応できる会議用AVシステムをトータルパッケージにして提案しています。
今回日本女子大学様に導入した教室統合管理システム『FOMS』は、ICカードのFeliCaに対応し、教室内の設備を一元管理できるレスターコミュニケーションズのオリジナルソリューションです。
『FOMS』について
「操作卓の扉が閉まっているか、プロジェクターのランプが切れていないか、ワイヤレスマイクが充電されているかといった運用を、離れた場所から管理/制御できるシステムです。スイッチャーのリモートコントロールにも対応しているので、万が一教室内で操作できない事態が発生した場合は、遠隔で操作することもできます。
大学は教室の数が多いだけでなく、広大なキャンパスで複数の棟に分かれていることが多いので、各教室の設備をすべて管理するのは大変です。特に問題なのがワイヤレスマイクで、授業後に充電ステーションに挿し忘れて帰ってしまう先生方もたまにいらっしゃいます。すると次の日に使えないということになってしまうわけです。」と茨木氏は説明します。
今回、Shure製品が日本女子大学様へ導入されるまでの経緯から導入した効果、また今後の期待などを、株式会社レスターコミュニケーションズ 文教営業部 文教営業課リーダー茨木沙理氏とシステムエンジニアリング二部SE二課の久保田涼氏にお聞きしました。
課題
創立120周年記念事業の一環として計画された『百二十年館』は、合計23の教室がガラス張りです。このため赤外線マイクが設置できず、一方800MHz帯のワイヤレスマイクはアナログもデジタルもチャンネル数が飽和状態で、多チャンネルが安定運用できるシステムを構築することが課題でした。「23の教室と学生が自由に学習ができ、地域や社会とつながる場所として『ラーニングコモンズ』で同時運用できるキャパシティを持っていたことが、Microflex Wirelessを選定した一番の理由です。」と茨木氏は導入の背景を語ってくれました。
ソリューション
―機器選定について
茨木氏は、レスターコミュニケーションズが提供する教室統合管理システム『FOMS』のワイヤレスマイク管理ソフト『WatchMic』と統合運用できるという点も、同社がMicroflex Wirelessを選定した理由の一つだった振り返ります。『WatchMic』は充電池の残量監視などのほか、ペアリングや電源ボタンの動作、ゲイン設定などを離れた場所から一元的にコントロールすることができます。
「これまで、日本女子大学様は別メーカーのワイヤレスシステムを運用されていましたが、先ほどの事情からMicroflex Wirelessを提案させていただきました。その後最終的には文教市場向け展示会で、大学の担当者様にMicroflex Wirelessの実機をご確認いただき、導入となりました。」
―構成について
大教室を除くすべての教室は、ボディパック型送信機、ラベリアマイク、ハンドヘルド型送信機、2chアクセスポイントと2ポート充電ステーションという構成。一方、大教室はボディパック型送信機が4台、ラベリアマイクが4台、ハンドヘルド型送信機が4台、8chアクセスポイントと8ポート充電ステーションが導入されています。
「大学のワイヤレスシステムでは一般的に、ボディパック型送信機とラベリアマイク、ハンドヘルド型送信機という組み合わせが多いです。その中から先生は使いたいものを使っていらっしゃいます。」と久保田氏が説明してくれました。
―納入にあたって
茨木氏は「今回はDanteを採用したこともあり、それほど大きな苦労はありませんでした。」と振り返ります。通常は充電器からマイクを取り外してからミュート状態を解除し話し出すという仕様になっていたところ、同校から『マイクを手に取ったらすぐに使えるようにしてほしい』という要望を受け、充電器から外すとすでにミュートが解除されている設定に変更したとのこと。
また意匠上の拘りから、ラック内の機材をできるだけコンパクトにしたいというご要望も。「アクティブラーニングに対応した部屋の場合、プロジェクターなど映像系の機材もたくさんありますので、Microflex Wirelessは機材点数が少く抑えられるという点でも、本当に助かりました。」と茨木氏。
効果
2021年4月の新年度から運用が開始されたMicroflex Wirelessについて、大学関係者の反応は上々。特に音質に関しては、『これまでのマイクと全然違う』という感想があったと久保田氏が振り返ります。
「音質が良く、動作が安定していて、マイクのバリエーションが豊富。それにアクセスポイント1台で8chのマイクをカバーできてチューナー不要、Dante対応というのも素晴らしいです。Dante対応のマイクはそれほど多くなく、Shureさんは早くからDanteに取り組んでいたので、システムインテグレーターとしてはその点も高く評価しています。Shure製品の優れているところは、一番は何と言っても音質。普段音響に関わっていない人でもすぐに気付くくらい音質が違います。更に動作が安定しているところも特長だと思います。ワイヤレスマイクを扱う以上は、通信が途切れてしまうということは比較的よく起こるものですが、Shureさんの製品でそういう話は聞いたことがありません」
また茨木氏は「個人的にMicroflex Wirelessの一番の魅力はチャンネル数だと思っています。最大96chものチャンネルを同時に運用できるワイヤレスシステムはMicroflex Wirelessしか無く、今回のような大学案件ではすべて同じマイクで揃えなければなりません。現時点ではそこまでの数が同時に使用されることはないかもしれませんが、最近西生田キャンパスの人間社会学部が新目白キャンパスへ移転したので、今後は多く使われることになると思います」とMicroflex Wirelessの優位点について語ってくれました。
―Shureに対するイメージ、今後に期待すること
久保田氏はShure製品の所感を以下のように語ってくれました。
「弊社ではいろいろなマイクを扱っていますが、その中でもShureのマイクはハイエンドという位置付けです。海外のメーカーではありますが、日本でも知らない人はいないくらい有名で、マイクと言えばShure、というのが業界での認識です。
また、製品ラインナップが豊富なところもシステムインテグレーターとしては嬉しい。ハンドマイクからピンマイク、フィットネスで使うインカムのような形状まで、ありとあらゆる製品が揃っています。他の大学案件でも『動きや汗に強いマイクが欲しい』と言われることがあるのですが、Shure製品ならそういった要望にも応えることができます。」
さらに久保田氏は大学の設備音響で今後採用されるソリューションについて「また最近注目されているシーリングマイクのMXA910(天井設置型マイクロホン)は、大学でも需要が高まるのではないかと予想しています。当社の会議室にも2台入っていますが、手にマイクを持たずに会議ができるMXA910は、本当に革命的な製品です。コロナ以降、できるだけマイクを触りたくないという話も聞きますので、大学をはじめとする文教市場においてもシーリングマイクの需要はさらに高まっていくと思います。」と期待を寄せています。
また茨木氏は「映像系の機材は目に見えて劣化していくので7年を目安に更新の検討をされる大学が多いのですが、音響機材は『音の劣化』が目立たないため、20年くらい利用されている場合もあります。」と語る一方で、新スプリアス規格と呼ばれるワイヤレス新規格への対応義務という観点で、大学における今後の設備更新の動向を語ってくれました。
「大学もこの新規格に対応するために今年から来年にかけて更新の話がたくさん出てくると予想しています。この流れから、今後Shureさんの製品に注目が集まるのではないかと思います。オンライン授業では少しでも音が良い方がいいですし、同時に運用するチャンネル数が30ch以上であればShureさんの製品しか選択肢がないわけですから。」
最後に久保田氏がShureのサポート面について「Shureさんは製品の性能も優れているのですが、担当者さんのレスポンスが速いのが素晴らしいと思います。私どもも製品を取り扱っているとは言っても、やはりメーカーさんの知識や技術にはかなわないところがある。困ったときにすぐに対応していただけるというのはとてもありがたいです。細かい要望にも耳を傾けてくださいますし、今後も良い関係を築いていきたいですね。」と締めくくってくれました。
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導入製品
製品名 | 量 | 説明 | |
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MXWAPT2 | 23 | Microflex Wireless マイクロホンシステム対応の、壁/天井にすっきりとマウントできる2チャンネルワイヤレスアクセスポイントです。 | |
MXWNCS2 | 23 | Microflex Wireless マイクロホンシステム対応の、マイクロホン充電ポートを2基備えた充電ステーション | |
MXWAPT8 | 1 | Microflex Wireless マイクロホンシステム対応の、壁/天井にすっきりとマウントできる8チャンネルワイヤレスアクセスポイントです。 | |
MXWNCS8 | 1 | Microflex Wireless マイクロホンシステム対応の、マイクロホン充電ポートを8基備えた充電ステーション | |
MXW1 | 27 | 無指向性マイクロホン搭載ハイブリッド ボディパック型送信機およびMicroflex Wireless マイクロホンシステム対応の外部マイクロホン入力 | |
WL185 | 27 | WL185はMX185のワイヤレスモデルです。 | |
MXW2/SM58 | 27 | Microflex Wireless マイクロホンシステム対応のハンドヘルド送信機 | |
SM58 | 24 | ライブパフォーマンス、音空間の創造、スタジオレコーディングでのボーカル収音のために生まれた、プロ仕様のカーディオイド・ ダイナミック・マイクロホンです。 |