【大学】テンプル大学ジャパンキャンパス様|ハイブリッド授業のニーズに応える音響設備。学生同士の活発な議論を支援|Microflex Advance アレイマイクロホン MXA920、MXA710、MXA310他
“高い音声品質で、オンラインでも自然な授業を実現できていると好評です。容易に利用でき、安定性も高いため、運用管理の負担が軽減されました”
テンプル大学ジャパンキャンパスインフォメーションテクノロジーサービス ITオペレーションマネージャートーマス・ジェイ・外地・ガーニー氏
お客様プロフィール
◎導入事業者
テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)
事業内容:大学・高等教育機関
https://www.tuj.ac.jp/jp
◎納入事業者
東通産業株式会社
https://totsu.jp/
◎導入場所
導入場所:テンプル大学ジャパンキャンパス教室
課題
コロナ禍を経てオンライン授業だけでなく対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド授業が増えていたテンプル大学ジャパンキャンパスでは、音声品質が課題の1つになっていました。2020年2月、新型コロナウィルス感染症蔓延防止対策としていち早く授業を全面オンラインに移行した際、急遽導入した、オールインワンの機器がありました。ただ、それは音質が悪く、準備が煩雑な点でも教授や学生から不評でした。特に、米国大学ならではの教育スタイルをもつテンプル大学ジャパンキャンパスでは学生同士の議論が活発であるため、オンラインであっても、対面と同様に、同じ環境に近い方で授業へ参加が必須で、よい音響設備が必要です。英語が共通語で授業も全て英語で行われますが、教授・学生ともに世界各国から集まっているので、発音が正しく伝わる最高品質の設備が求められていました。
ソリューション
さまざまな授業形態でも確実に収音できる設備として、Shureソリューションを選定。ハイブリッド授業向けの教室には、広い教室でも確実に収音するシーリングアレイマイク(MXA910/MXA920)、テーブルに分かれるグループワーク用にはテーブルアレイマイク(MXA310)を適材適所で選定し、教授が板書のために学生に背を向けているときにも声をしっかり収音できるようにリニアアレイマイク(MXA710)も各教室に設置しています。
効果
いずれのアレイマイクも、教授や学生が準備したり設定したりする必要はなく、高い音声品質で自然な授業を実現できていると好評です。導入した教室は限られていますが、いずれも予約でいつも埋まっています。授業の録画に利用したり、授業内容のテキスト化に利用したりと、高い音声品質を活用する教授も増えています。安定性が高く、運用負荷が小さいことも高く評価されています。
【スペシャルインタービュー】
コロナ禍を経て、ニーズの高まるハイブリッド授業
テンプル大学ジャパンキャンパス(以下TUJ)は、米国テンプル大学の日本校として1982年に創設。2005年に日本で初めて文部科学省より「外国大学の日本校」として指定されました。大学学部課程、大学院、アカデミックイングリッシュプログラムや生涯教育プログラム、企業向けの教育プログラムを含めて、現在約4,000人の学生が東京のキャンパスで学んでいます。
「本学は入学時に専攻を選ばないリベラルアーツ方式を採っております。約70の国や地域から学生が集まり、国際ビジネス・国際関係・コミュニケーション・アート・心理研究・経済学・政治学・アジア研究・教養学・日本語・観光ホスピタリティマネジメント・コンピューターサイエンスを専攻することができます。4年間の前半は主にジェネラル・エデュケーション科目(日本の大学でいう一般教養課程)で様々な分野で学んだのちに、2学年の終わりまでに専攻を選択します。コロナ禍のパンデミックでは、政府による入国制限があり、学生も私たちも苦労はありました。入国制限で自国にとどまらざるを得なかった学生は時差の苦労を乗り越えながらオンライン授業でのりきっていました。パンデミック後もTUJは進化を続けており、新しい専攻やプログラムを増やし、米国本校から招聘する教授も大幅に増員しています。学部生は2023年の秋学期では2200人を超え、国際色豊かなキャンパスは活気に満ちています。」と、テンプル大学ジャパンキャンパス広報・マーケティングサポート部でエグゼクティブディレクターを務める諸星綾子氏は述べています。
テンプル大学ジャパンキャンパス 諸星 綾子氏
新型コロナウイルス感染症の蔓延は、大学の授業に大きな影響を及ぼしました。テンプル大学では、パンデミックが深刻化しはじめた2020年2月末には講義の完全オンライン化へ移行。もともとテンプル大学ジャパンキャンパスでは、ペーパーレス化への取り組みや米国本校とのコミュニケーションのためにネットワークインフラやWeb会議環境を整えていました。それでも完全オンライン授業の実現となると、なかなか難しかったと、テンプル大学ジャパンキャンパスインフォメーションテクノロジーサービス ITオペレーションマネージャートーマス・ジェイ・外地・ガーニー氏は振り返ります。
「教授やスタッフは大きな負担を感じていたと思います。当初は、みな、オンラインで授業を進めるのはもちろん不慣れですし、IT部門が1から使い方を説明しなければならないことも多くありました。それでも慣れてくると便利に感じるようになるもので、状況が落ち着いてからもオンライン授業は継続しようという流れになっていきました。今ではオンライン中心の教授もいれば、状況に合わせてハイブリッドで授業を行う教授もいます。学生も都合に合わせて、オンライン授業を活用しています」(ガーニー氏)
テンプル大学ジャパンキャンパス トーマス ジェイ 外地 ガーニー氏
授業の公平性に必要な音響設備の強化
ハイブリッド授業が広まるにつれ、テンプル大学ジャパンキャンパスでは音響設備に課題を感じるようになっていました。テンプル大学は米国の大学らしく、学生同士の議論を重視しています。ところが従来の音響設備では、ハイブリッド授業で教室の学生とオンラインの学生との会話が成り立ちにくく、授業の公平性の低下が危ぶまれたのです。
特にチーム分けして行うグループワークや、海外のキャンパスとつなぐ授業はもちろん、オンラインでゲストスピーカーを招く講演では、互いの声が伝わりにくいと高度な議論を進めることが困難になります。
グループワーク用に卓上に
設置された MXA310
特にテンプル大学は、さまざまな国・地域の学生が通っており、日本語学科を含め語学学習を行う授業もあります。オンライン授業の音声品質が低い場合、教授や学生の発音が適切かどうかを判断しにくく、正しく学ぶことが困難になってしまいます。
以前からマイク設備の更改が必要だと考えていたガーニー氏は、他大学などの事例などを研究し、個人的に注目していたShureソリューションを含めた製品の検討をはじめました。2019年の東京都世田谷区への校舎移転時に映像音響設備をお願いした東通産業へ相談し、Shureのショールームで製品の品質を確認。実際の教室でのデモンストレーションを通じて、さまざまな授業形態でも確実に収音できる設備として、Shureソリューションの導入を決定しました。
教室前方(ホワイトボード付近)を
カバーする MXA710
ハイブリッド授業向けには、広い教室でも確実に収音できるシーリングアレイマイク(MXA910/MXA920)、学生が5~6名ずつテーブルに分かれるグループワーク用にはテーブルアレイマイク(MXA310)を適材適所で設置し、教授が板書のために学生へ背を向けているときにも声をしっかり収音できるようにリニアアレイマイク(MXA710)も追加しました。
そのほか、小規模の教室にもシーリングアレイマイク(MXA920)を追加設置して、授業のほか教職員のオンライン/ハイブリッド会議にも利用できるようにしています。
ハイブリッド授業対応教室に設置された、MXA910とMXA710
「今でこそシーリングアレイマイクは増えていますが、Shureは音響のパイオニアとして、いち早く信頼できる製品を提供しています。プロフェッショナルオーディオで培った音声品質の高さは言うまでもなく、テンプル大学のニーズにマッチする確実なソリューションとして自信を持ってお勧めできましたITフレンドリーで収音範囲の設定・調整がしやすく、管理・保守が容易であるところもShureソリューションの特長で、私たち自身が非常に助けられています」
と、東通産業 営業部門 首都圏営業本部
文教営業部の金子峻也氏は述べています。
東通産業株式会社 金子 峻也氏
自然な授業が実現、ハイブリッド対応教室は予約でいっぱい
テンプル大学ジャパンキャンパス広報・マーケティングサポート部コンテンツスペシャリストの勝浦尚子氏は、Shureソリューションの導入効果について、「教職員や学生からは、オンラインでも自然に授業や会議を行えていると好評で、Shureが設置された教室はいつも予約で埋まっています。ピンマイクのような備品を準備する必要もありませんし、すぐに慣れて使いこなしているようです。音質がとてもよいので、これから教授が授業を録画したり、今後自然言語認識AIの技術が進んでもさまざまな方法で利用されていきそうですね」と述べています。
テンプル大学ジャパンキャンパス 勝浦 尚子氏
ガーニー氏によれば、運用管理が容易であることもShureソリューションの利点の1つとしています。利用者がマイクを調整する必要がないためトラブルが起きにくく、また音響設備としての信頼性も高いため、何か問題があってもたいていはWeb会議ツール側で確認・管理すれば済むというのです。
上述したように、テンプル大学ジャパンキャンパスの学生数は右肩上がりで増加しており、教職員が利用していた職務室も教室に改築するほどの勢いです。それに伴って、ハイブリッド授業やオンライン会議のニーズが高まっており、対応できる教室を増設しています。
「設計初期では教室のレイアウト図を見ながら機器の設置場所を決めていきますが、この段階から配置が教室に最適かどうかをShureに相談して判断できるのは心強いことです。施工時の状況によっては設置場所を変更しなければならないこともありますが、ここでもShureとやり取りしながら最適化できますし、施工後にも音声品質を最適化するためにエンジニアを派遣してくれます。そうした細やかな対応があるからこそ、私たちも安心してお客さまへソリューションを提供できるのです」と、東通産業技術部門システム技術部の松田益直氏は述べています。
東通産業株式会社 松田 益直氏
「ハイブリッド授業があたりまえになり、教授は前方、学生は後方という伝統的な教室の配置も、今や時代遅れとなりました。現代のニーズに合わせた授業を提供するには、高品質で信頼性の高い音響設備が欠かせないと実感しています。Shureと東通産業は、テンプル大学が実現したいフレキシブルな授業・教室に応えるソリューションを提供してくれました。今後も先進的な製品と親身なサポートに期待しています」(ガーニー氏)
左から、テンプル大学ジャパンキャンパス インフォメーションテクノロジーサービス ITオペレーションマネージャー トーマス・ジェイ・外地・ガーニー氏、広報・マーケティングサポート部 エグゼクティブディレクター 諸星綾子氏、学長マット・J・ウィルソン氏、コンテンツスペシャリスト 勝浦尚子氏、東通産業株式会社 技術部門 システム技術部松田益直氏、営業部門 首都圏 営業本部 文教営業部 金子峻也氏