【大学】城西大学様|シーリングマイクで特殊な構造の大会議室、収音や反響音の問題が解消されてすべての会議参加者が自然に会話|シーリングマイクMXA920他
“特殊な構造の会議室のため反響音に悩まされていました。Shureの優れた音響技術によって、リモート会議の相手にも、室内の参加者にも自然な声が届くようになり、スムーズに会議できるようになりました”
城西大学情報科学研究センター所長福田光良氏
お客様プロフィール
◎ 導入事業者
城西大学
事業内容:教育機関
https://www.josai.ac.jp/
◎納入事業者
東通産業株式会社
https://totsu.jp/
◎導入場所
導入場所: 城西大学 坂戸キャンパス 大会議室
竣工日: 2023年3月
課題
城西大学では、コロナ禍を経てオンライン会議のニーズが高まり、音響設備の課題が浮き彫りになっていました。よく利用される大会議室の構造が特殊なこともあって、反響音や収音性に問題があり、小型のスピーカーホンでは声が伝わりにくい・聞こえにくいという不満が大きくなっていきました。大学幹部が出席する重要なオンライン会議も多いため、音響設備の強化が急務の課題でした。
ソリューション
会議室全体で反響音を気にせずどこからでも発声を確実に収音する、シーリングアレイマイクMXA920が注目されました。ポール吊り下げが可能なため、湾曲した天井でも設置が可能です。またVoice Lift技術を利用することで、大きな会議室の端から端まで自然な音量で声が伝わり、違和感なく会話できるようになる点もポイントになりました。特殊な部屋でも活用できるのかどうかという不安は、現地のデモンストレーションで解消。参加した職員にも好評で、MXA920の導入が決定されました。
効果
新しい音響設備は、大学運営に関わる執行会議や大規模な部課長会議、オンラインで全学へ発信される研究発表会など、多様な重要会議に利用されていますが、いずれも問題なく活用され、音声品質も良好です。職員が準備を手伝う必要なく、操作が不要なためトラブルも減少。ケーブルのないデザインも高く評価されています。すでに一部の教室にもShure製品の導入も進んでおり、教育や運営の改善・改革に合わせて優れた音響技術を活用していきたいとのことです。
【スペシャルインタービュー】
高まるオンライン会議の需要と音響設備への不満
城西大学は1965年に創立され、社会系3学部と理学部・薬学部、計5学部・8学科を擁する総合大学です。大学院も設置されており、経済学研究科・経営学研究科・理学研究科および薬学研究科で専門的な学問・研究が行われています。同学は「学問による人間形成」を建学の精神として創設されました。創立者である水田三喜男氏は、学問自体を目的とせず人間形成の手段とし、現世・後世のために国家社会の重荷に耐えられる人材育成を目指しました。
当時、秩父山地と高麗川を望む緑地に創られた坂戸キャンパスは、現在もメインキャンパスとして大勢の学生が学び、交流を深めています。このほか、東京・紀尾井町に理学部数学科や大学院理学研究科数学専攻が使用するキャンパスが設置されています。
坂戸キャンパスには、学部横断で語学教育を提供する「語学教育センター」や数理科学の教育・研究基盤として学内外の連携・交流も推進する「数理・データサイエンスセンター」など、教育・研究のための設備・機能を提供したり、大学の取り組みやその運営を担ったりする各種センターが設置されています。その1つとして、他キャンパスを含めた大学内のネットワーク設備や情報システムなど、IT全般を担うのが「情報科学研究センター」です。
情報科学研究センターの所長を務める福田光良氏は、「当センターでは、大学ポータルシステムや学習支援システム(LMS)などの提供、Wi-FiアクセスポイントやPC演習室の管理・運営、職員向けの業務システムなど、大学全体へ総合的なITを提供しています。当校はLMSを早い段階で整えており、ネットワーク環境も充実させ、ドキュメントのペーパーレス化などIT活用を積極的に取り組んでいます」と述べています。
城西大学 福田 光良氏
IT化の進む城西大学にとっても、新型コロナウイルス感染症の蔓延は大きな問題となりました。オンライン会議の需要が急激に高まったためです。当時からテレビ会議システムを活用した東京本部と小規模なミーティングは行われていましたが、教授会など多数が参加する会議には向いていませんでした。そこで急遽スピーカーホンを導入し、オンライン会議の体裁を整えました。その後、なんとか利用していたものの、徐々に教職員の不満が溜まっていきました。
「コロナ禍当初は、“音の良し悪しを気にしている場合ではない”という風潮がありました。しかし情勢が落ち着き、オンライン会議になれてくると、音声品質が問題視されるようになったのです。学部から音が聞き取りにくい・声が伝わりにくい・会議に支障があるというクレームが上がり、特に重要な会議を行う大会議室は、高品質な音響設備に更新すべきだという提案がありました」と、城西大学情報科学研究センターの横倉敏裕氏は振り返ります。
城西大学 横倉 敏裕氏
特殊な構造の部屋でも、確実に収音できるShureソリューション
利用者からの不満・提案を受けた横倉氏は、ICTや映像音響設備を手がける東通産業に相談しました。東通産業営業部門武蔵野支店の宮井文暁氏は、音響設備や会議室の課題について、次のように語っています。
「最大の問題は、会議室の天井や壁の構造が少し特殊な点です。反響音が大きく、マイクの収音性が大幅に低下していたのです。広い会議室のため、話者の声が端まで届きにくいという問題もありました。これに対応するためには最高品質の音響設備―― Shureが望ましいと考えました。ShureソリューションはEthernetケーブルのみで設置でき、ITフレンドリーで導入しやすい点も、お客さまにとっても私たちにとっても大きな利点です」(宮井氏)
東通産業株式会社 宮井 文暁氏
ShureのシーリングアレイマイクMXA920であれば環境によらず高い収音性を発揮しますし、Voice Lift技術によって話者の声を会議室全体へ安定的に届けられるため、城西大学のニーズにマッチしていたのです。
横倉氏らは、Shureのショールームへ出向き、デモンストレーションでMXA920の実力を体験しました。このとき横倉氏は、「すべての音がしっかり聞こえる」と機器の性能やVoice Lift技術に満足しましたが、特殊な形状の会議室では能力が低下するのではないかという恐れもありました。
そこでShureは、実際に設置する会議室を利用した2回目のデモンストレーションを実施しました。このデモには職員も参加し、MXA920を用いたオンライン会議を体験しました。参加者の評価は高く、早期の設置が期待されました。横倉氏も「不安が解消された」と振り返ります。
残る問題は、湾曲した天井へMXA920をどうやって設置すればよいかという点です。直に設置すると収音性が悪化することは明らかだったためです。そこで東通産業とShureは、ポール吊下キットを活用してMXA920を会議参加者へ近づけるという手法を採りました。
ポールを利用し天井に設置されたMXA920
東通産業は、既存のスピーカーを活用しながらVoice Liftも利用できるように会議システムをインテグレーションし、城西大学大会議室の音響改善が完了しました。
さまざまな重要会議に活用、自然な会話でスムーズな議論
城西大学の改良された大会議室では、さまざまな会議が行われています。学校経営に関わる執行会議、各部門の管理者が集う部課長会、研究発表会もオンラインで行われて全学へ発信されているとのことです。姉妹校である城西国際大学やその他の校外組織との連携・交流にも、この会議室が利用されています。いずれの会議でも、新しいShureの音響設備を自然に利用できており音声品質も好評と、城西大学情報科学研究センター三ヶ田学氏は述べています。
「以前の設備は、会議のたびに職員が準備にかり出され、音声の問題で急に呼び出されることも頻繁でした。Shureソリューションを導入したことで、準備がほぼ不要ですぐに会議を開始できるようになりました。準備が不要なので操作トラブルがなく、呼び出しもほとんどありません。音声品質は言うことがなく、あらゆる音声を会議室全体とリモート会議の相手へしっかりと届けることができています。ケーブルがないので部屋がすっきりしますし、マイクのデザインも会議室にマッチしていると感じます」(三ヶ田氏)
城西大学 三ヶ田 学氏
Voice Liftは、常に有効の状態で運用しています。声が大きすぎたり小さすぎたりすることもなく、ノイズや反響音を気にする必要もなく、常に自然な声質・音量で声が伝わるため、利用者は違和感なく活用できているとのことです。
「城西大学では、オンライン授業や地域連携を行う教室にもShureソリューションを導入し、多方面でShureの高品質な音響環境を活用しはじめています。私たちは、今後も積極的に教育や大学運営の改善・改革に努めていきたいと考えておりますので、それに合わせて音響設備も強化できればよいですね。そうした将来を見すえて、Shureの先進的な技術・製品の登場や東通産業の親身なサポートに期待しています」(福田氏)
左から、東通産業株式会社 営業部門 武蔵野支店 宮井 文暁氏、
城西大学 情報科学研究センター 横倉 敏裕氏、三ヶ田 学氏、所長 福田 光良氏