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MXA920とMXA910の違いとは?

MXA920シーリングアレイマイクロホンは、AV会議、カメラトラッキング、ボイスリフトまで比類ない拡張性と柔軟性を提供します。前モデルのMXA910との違いについてご紹介します。
May 06, 2022 |
MXA910 vs MXA920

 

MXA920の新しい特長:

  • より自然な音質を実現する第2世代アレイアーキテクチャー
  • オートマチックカバレッジ™ テクノロジーにより、ローブ(収音範囲)の配置・設定を必要としない優れた収音プリセットをご用意
  • 各発言位置の座標情報を出力する機能により、精度の高いカメラトラッキングを支援
  • 形状はスクエア型に加えてラウンド型を新しく追加、仕上色としてスクエア型はホワイトのみ、ラウンド型はホワイト・ブラック・アルミの3色をご用意、必要に応じて本体を塗装していただくことも可能
  • 天井への設置に加えて、ポールや取付アクセサリーによる吊り下げなどさまざまな設置方法に対応

共通点:

  • 会議音声用デジタル信号処理IntelliMix® DSPを本体に内蔵、さまざまなノイズやエコーを抑制し、オートミキサーやAGC(オートマチックゲインコントロール)も搭載
  • 最大8本のローブ(収音範囲)を配置し、各ローブごとにダイレクト出力を利用できるステアラブルカバレッジ™
  • MXA920-S(スクエア型)はMXA910のすべての機能を網羅

 

近年は企業・教育機関・行政機関の会議・授業空間に天井設置型アレイ・マイクロホンが普及してきましたが、その大きな役割を担ってきたのが前モデルMXA910です。後継機種としてMXA920が登場しましたが、MXA910を使い慣れた方にとってはその違いを正確に知りたいことと思います。そこで本ブログではMXA920の新機能をはじめ、新旧の違いについて詳しくご紹介します。

しい特長

第2世代アレイアーキテクチャー

MXA920は内蔵DSPのアルゴリズムを刷新し、MXA910と比較して更に明瞭で聞きやすい音質を実現しています。特に低域に対する指向特性が強化されたことで、発言をより自然な音質で再現することができます。

オートマチックカバレッジTM

MXA910ではステアラブルカバレッジTMテクノロジーを採用し、最大8本の収音ローブ(ナロー/狭い・ミディアム・ワイドで調整可能)で収音範囲を設定することができました。

MXA920ではこれに加えて、新たにオートマチックカバレッジTMと呼ばれる収音設定方法を選択できるようになりました。このテクノロジーは、収音ローブの配置・設定をしなくてもカバーエリア内のすべての話者の発言を自動的に追尾して捉えることができます。デフォルトで9m×9mのカバーエリアが設定されており、これをそのままご利用いただくこともできます。一般的な会議室に最適です。

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座席エリアおよびホワイトボードの前にMXA920オートマチックカバレッジTM のカバーエリアを配置

コの字型の座席エリア、演台、ホワイトボードの前など特定のエリアをカバーエリアに設定したい場合は、最大8本の収音ローブを配置することが可能です。システム構成ソフトウェアShure Designerを使用して、指定したいエリアを長方形で囲むだけです。
MXA920は、指定されたカバーエリア内のすべての話者の発言を自動的に追尾して捉え、カバーエリア外のノイズの影響を抑制します。

スクエア型とラウンド型の2種類をラインアップ

MXA920には新しくラウンド型の外観を持つモデルが加わり、フォーマルな会議室や洗練されたスペースにも高い意匠性を添えることができます。スクエア型はホワイトのみ、ラウンド型はホワイト、ブラック、アルミの3色から選択可能で、本体を塗装していただくこともできます。またシステム天井や在来天井への設置、ポールやワイヤーなどのアクセサリーによる吊り下げなどさまざまな設置方法に対応しています。

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ラウンド型は、ブラック、アルミ、ホワイトの3色、部屋の意匠に合わせて塗装も可能(画像はA900-PMポール吊下げキットと組み合わせ)

共通点

ステアラブルカバレッジTM

オートマチックカバレッジTMの機能をオフにして、ステアラブルカバレッジTMを有効にすれば、MXA910と同じように最大8つの収音ローブを直接固定的に配置することができます。また、各ローブ音声のダイレクト出力 + オートミックス出力を使用することも可能です。
これらの音声チャンネルは、IntelliMix P300などの外部DSPにルーティングして、個別の信号処理や録音、その他のアプリケーション機能に使用することもできます。

会議音声用デジタル信号処理 IntelliMix® DSP

MXA920はMXA910と同様に、内蔵IntelliMix DSPに搭載されるエコーキャンセレーション、ノイズリダクション、オートミキシング、オートゲインコントロール、パラメトリックイコライザー機能を利用することができます。IntelliMixは、数ある会議用DSPの中でも原音を壊すことなく明瞭で自然な音質へ整える性能に高いご評価をいただいています。

MXA910の後継機種MXA920-S (スクエア型)

MXA920W-S-60CMは、機能、性能、サイズの点でMXA910W-60CMの完全な後継機種になります。オートマチックカバレッジTMの機能をオフにすると、MXA910を指定するプロジェクトの入札の代替品としても使用することができます。 MXA910の取付アクセサリーもそのままご使用頂けます。

MXA920はシーリング・アレイ技術における次世代への進化であり、AV会議からカメラトラッキング、ボイスリフト、拡声用途に至るまで、比類ない拡張性と柔軟性を提供します。スクエア型とラウンド型のどちらも、あらゆる規模と会議用途へ洗練された意匠と卓越したクリアな音声を提供します。

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MXA920とMXA910の比較

 

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Chris Lyons
Shureで30年に渡りマーケティングと広報畑を歩んできたベテラン。複雑な音響技術をクルマや食べ物に例えてわかりやすく解説することを得意としている。歌や楽器の演奏はしないが、代わりに同僚を笑わせる。

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