【Location Sound】 GZ-TOKYO様 | 進化し続ける映像業界で採用されたShure最高峰のデジタルサウンド | ADX5D, ADX1M, TwinPlex

【Location Sound】 GZ-TOKYO様 |  進化し続ける映像業界で採用されたShure最高峰のデジタルサウンド | ADX5D, ADX1M, TwinPlex

はじめに

お洒落なカフェカウンターのようなロビーエリア。エントランスホールにはGZ-TOKYOの文字が輝く。

お客様プロフィール

株式会社Zaxx / GZ-TOKYO

https://gz-tokyo.jp/

村越 宏之氏 サウンドスーパーバイザー
中村 和教氏 ミキサー/サウンドデザイナー

課題

旧規格B帯ワイヤレスシステムの使用期限を前に、「次に何を選ぶべきか?」と模索していた。

ソリューション

ADX5D
ADX1M
TwinPlex/TL47

効果

AXT DIGITALワイヤレスシステムのクリアなデジタルサウンド、超軽量小型のマイクロボディーパック送信機ADX1Mの利便性、ケーブルノイズを極限まで削減したTwinPlexの組み合わせにより、同社の求める音声品質を満たすことができた。それにより音声編集の作業時間の削減にもつながった。

都内2か所にお客様と時代のニーズを満たすハイエンド映像を実現する拠点を有し、CM・映画・番組など多岐にわたる映像制作をワンストップで提供するポストプロダクション、株式会社Zaxx / GZ-TOKYO。

スピード感あふれる映像業界のど真ん中を走る、同社サウンドスーパーバイザーの村越宏之氏の眼差しは、「今」のみならず、常にその先の時代を見据えているように思われました。一方、柔らかな語り口調ながらポスプロという仕事に実直に向き合っている姿が印象的だったMAミキサーの中村和教氏。そんなお2人に、Shure最高峰シリーズの AXT DIGITALワイヤレスシステムについてお伺いしました。

聞き手:澤口宙也(ディレクター, プロオーディオ / シュア・ジャパン株式会社)

 

澤口:本日はよろしくお願いします。ではまず、このインタビュー記事をご覧になる皆さま向けに、少し御社のご紹介をいただけますか?

村越氏:私たちは株式会社Zaxxと申しまして、2011年に名古屋で設立した会社です。2013年にGZ-TOKYOというブランド名で東京に進出、外苑前にGZ-TOKYO AOYAMAという拠点を作り、2017年には六本木にGZ-TOKYO ROPPONGI をオープンしています。オンラインの編集室とMA室、今、私たちがいるDolby Atmos®対応のMA室、2chステレオに対応したMA室があり、GZ-TOKYO全体で、編集室9部屋、内4K/HDR対応5部屋、MA室3部屋の運用を行っています。

 

GZ-TOKYO サウンド・スーパーバイザー:村越氏

澤口:御社はどのような分野の制作をされているのですか?

村越氏:放送のCMが7~8割です。残りは番組、Web用コンテンツ、サイネージなど多岐に渡りますので、ご相談下さい。

村越氏:私は、”サウンド・スーパーバイザー”という職責で「音のご相談」から始まり、MA全般をやっています。例えば、「はじめてDolby Atomosを手掛けたいのだけど、どうしたらいい?」「サラウンドをやりたいのだけど、どうしたらいい?」といった、録音や撮影におけるご要望に対して、ワークフローをご提案したり、社内でチームを作って作業を行っています。

中村氏:私はMAミキサーという職種なのですが、テレビCMやWebコンテンツなどの同録、MA、サウンドデザイン、効果音などをつけてミキシングをしていく業務を担当しています。

 

■デジタルサウンドの恩恵がつめ込まれた ADX5D

澤口:ではさっそくなのですが、なぜShure製品を導入いただいたいのか、きっかけを教えていただけますか?

村越氏:皆さんご存知の通り、旧規格のB帯ワイヤレス製品が今後使えなくなる、というのが、当時の大きな関心事の1つだったかと思います。弊社も同様で、次に何を選択すべきか考えた時、いきなりシュアさん一択ではなかったです。他のメーカーさん含めデモ機をお借りしてテストした結果、シュアさんの採用を決めました。

デモを重ねて導入されたADX5D デュアルチャンネル・ポータブル・ワイヤレス受信機

澤口:「決め手」はどこにありましたか?

村越氏:マイクヘッドもTwinPlexに変わりましたので直接的な音質評価は難しいのですが、まず音質がクリアであること、ShowLinkの機能で送信機側のゲインをコントロールできるというのが決め手です。ただ、誰か1人の意見というわけではなく、社内スタッフに使ってもらって協議した結果です。

”川沿いでのロケの際、目測で50m程の川の対岸からの音が問題なく飛んできました。実際の収録ではなかったものの、「これは強い味方になるぞ」と思ったのが第一印象でした”(現場の声)

中村氏:使ってみての感想ですと、デジタル特融のクリアな音質、という点です。張りのある大きな声から静かな芝居のささやき声など、ダイナミックレンジが広いものを扱うのですが、ノイズなく収音できています。

GZ-TOKYO ミキサー/サウンド・デザイナー:中村氏

澤口:それは嬉しいです。AXT DigitalはGain Rangingという技術を使って非常に広いダイナミックレンジを実現していますが、場面によって送信機側のゲインを変更する必要はありましたか?

中村氏:基本的には送信機側で歪むことがないと考えているので、私の場合はそこは安心して使用して、受け手側でレベル調整に集中できている、という感じです。

澤口:受信範囲や安定性はどうでしょうか。

中村氏:撮影現場はスタッフの数も多く見通しが取りづらく、電波の飛びが悪いことも多かったのですが、今回シュア製品を導入してからは、そういった問題も解消されて安定して受信できていると思います。

あとは、電波が弱いとか途切れるというトラブルを未然に防ぐために、現場現場でチャンネルスキャンを行って受信機側で良い周波数をアテンドしてくれるので、それを使っています。その工程によってドロップアウトなどの問題が起きたことはないですね。Showlinkの機能のおかげで、受信機側で変更した周波数が自動的に送信機にもアサインされるので、いちいち送受信機の赤外線シンクをやり直す必要もないです。

”ロケで5現場回った時は、RFスキャンの結果、5現場とも違う周波数が自動で割り当てられており、これがデジタルの強みなのかと驚きました”(現場の声)

 

■「どのラベリアよりもクリアでガサが少ない」 TwinPlex

澤口:音質面の話になりますと、ラベリアマイクも導入いただきましたが、そちらの印象はいかがでしょうか。

中村氏:まず、ケーブルのタッチノイズが恐ろしく低い。仕込む時のリスク低減につながります。あとは音質ですね。僕たちの業界では他社さんのものがよく使われているのですが、個人的に少しその音に飽きてしまっていたんですね。今回デモ機を使わせてもらって、しっくりきたというか、僕の求めていた音に近いかもしれないと思いました。

僕たちの仕事はピンマイクを服の中に仕込むことが多いので、ケーブルのガサが少なければ少ないほど後の処理も少なくて済みます。非常に重要なことだと思います。

セルフノイズが少ないTwinPlexは、処理時間の削減にもつながる

村越氏:特にラベリアは仕込んでしまうと、見えないところで動いてしまったりトラブルも起こり得るのですが、ケーブルノイズについてはとても低い印象でした。マイクヘッドも小さめで良いです。

あとは、アクセサリーの豊富さです。このアクセサリーだけ単品で欲しいと思うものや、他のメーカーのラベリアにも使えたら便利なのに、と思うものが幾つかありました。「こんなに使えるものが入っているのか」と素直に驚きました。

TwinPlex TL47 と標準アクセサリー類

■小さく軽く仕込みやすい、リチウムイオン電池駆動の ADX1M

村越氏:送信機に関しては、小さくて軽くて仕込みやすくて、でもバッテリーの持ちが良くて、という相反する利点が求められていると思います。今までの送信機は比較的筐体に角があるものが多いのですが、ADX1Mは滑らかで丸みがあって、装着して痛いということもなく、演者さんの装着感の向上にもつながっています。なにしろ小さくて軽い。

マイクのコネクター部分がうまく筐体の凹み部分に取り込まれているので、最も故障の多いコネクター部分の断線リスクも軽減、かつ、仕込みの自由度も上がっています。

中村氏:小さくて薄いですね。アンテナが内蔵されているというのも、他では見られない特長です。

”ADX1Mはお子さんも嫌がることなく付けてくれて、タレントさんからも「なにこれ、見たことない、小さい!」と大好評でした”(現場の声)

アンテナが筐体の形状にうまく取り込まれ、角の出ないデザインのADX1M

澤口:これまでの送信機は乾電池駆動がほとんどだったかと思うのですが、ADX1Mのリチウムイオン電池駆動、という面はいかがでしたか?

中村氏:乾電池はどこでも手に入るというメリットがあって、それが逆にリチウムイオン電池のデメリットとされる場合もあります。ただ、僕たちの現場ではそこまで長時間に渡る現場は多くないですし、リチウムイオン電池も意外と駆動時間が長いので、スペアが2、3個あれば、現場の運用で困ったことはないですね。

あとは、残りの時間が表示される、というのがとても良くて。「あとどれくらい持つかな」とか、変なところに気を遣わなくて済むようになりましたね。

村越氏:リチウムイオン電池の充電チャージャーは、2連と8連のタイプを両方導入しました。8連の方は外に持ち出すことはあまりないのですが、例えば、一泊二日くらいのロケであれば2連のチャージャーを持って行って、夜ホテルで充電する、という形で使っています。

澤口:受信機の方は、何で電源供給しているのですか?

村越氏:受信機側は、SONY製F型バッテリーかDC駆動ですが、そちらも特に問題は感じていません。

中村氏:強いていえば、シュアさん純正のバッテリーがあって、受信機側も電池残量を見ることができたら嬉しいですよね。

薄いF型バッテリーを装着して、愛用するオーディオバックにちょうど収まるサイズだという

村越氏:これ、ちょっとマイナスな話かもしれないのですが、いいですか? リチウムイオン充電器のモジュールとガワの部分が別々に納品されるので、自分で組むのはちょっと面倒でしたね…。一度作業してしまえば二度とないことなのですけどね。

澤口:本社にも報告させていただきます…申し訳ございません!

村越氏:あとは、ADX1Mのバッテリー容量が多い高密度・高容量タイプがあれば嬉しいです。例えば着物や着ぐるみの方に仕込む時など、簡単に送信機のバッテリー交換ができない場面ってありますから。

澤口:ありがとうございます。実は他のお客様からも同様のご意見をいただいています。駆動時間は何時間くらいあれば安心ですか?

村越氏:バッテリーの大きさは同じで高容量タイプがあれば一番ですけれど、多少大きくなってもよいからあと数時間延びるといいですね。9時間あれば、我々の通常の撮影であれば1日いけるかな、と思います。

澤口:ある意味、次世代のモデルとして、基本的なデザインやコンセプトは受け継いで、1.5倍くらい大きくなってもバッテリー容量が大きいものにニーズがあるということですね。

保管や持ち運びの安全性・利便性を考え、GZ-TOKYOで独自制作した専用ケース。ADX5D, ADX1M, TwinPlexや、バッテリー、アクセサリー類が美しく効率的に収まる。強度や重量などの問題をすべてクリアするため、ケースメーカーさんと試行錯誤の結果、ケースは段プラ、中はウレタンが採用された。

村越氏:電池の残時間がどこまで信憑性があるのか、というのも気になるところです。表示された電池の残時間0まで使い切ることはないにしても、収録中に電波状況が悪くなったりShowLinkを多用したりすることで運用時間も変わってきますし、充放電の回数などよってもバッテリー状況は変わりますしね。ユーザーとしては、確実に◎時間持つんだな、という気持ちで使えると安心ですよね。

澤口:なるほど理解しました。

今日は、メーカー側として「ここを言ってほしいな」と思う点をお伝えいただきましたし、今後の改善点も伺えました。本当にありがとうございました。

導入製品

製品名 説明
ADX5D ADX5D 2 優れたRF性能、高いスペクトル効率、クリアな音質  – AXT Digitalならではのクオリティーが、ポータブルなスロットインデザインで実現。 Shure最高峰ワイヤレスシステムに、 ポータブル受信機がラインナップ。
ADX5BS-L ADX5BS-L 2 AXT Digital ADX5Dデュアルチャンネル・ポータブルワイヤレス受信機用 Lタイプバッテリースレッド
ADX1M ADX1M 4 驚くほど小型でスリムなボディーパック型送信機。アンテナ内蔵のため目立たず、装着しやすく、見えないように設置する必要がある劇場公演やその他の用途において最適なオプション。
TL47 TL47 6 表現豊かで自然なサウンドシグネチャーと塗装可能な1.6 mm高耐久ケーブルを備えた超小型ラベリアマイクロホン。各種カラーおよびコネクターオプションを用意。
SBC840M-J SBC840M-J 1 SB910M充電池用8ベイネットワーク充電ステーション
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SB910M SB910M 12 ADX1M用リチウムイオン充電池