マイマイクを持つこと: なぜシンガーのマストアイテムか

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If you've ever used a vocal microphone after someone with a cold, you know hygiene is reason #1 to bring your own microphone to gigs. Check out the other reasons here.

現場で使用するすべての機材が精確かつ安定したコンディションなんてことがあり得るでしょうか?もしそれが事実なら、どれほど素晴らしいサウンドが生まれることでしょう。しかし、そんなことは誰もが空も飛べて、毎日宝くじが当選する、というような世界を求めるのと同じ絵空事。残念ながら現実はそうはいきません。

自分がライブするときには、これが痛いほどわかることでしょう。ケーブルに問題があったり、マイクロホンスタンドがガムテープでぐるぐる巻きにされていたり、ミキサーがいたるところで火花を飛ばしていたり(僕も自分のライブで実際に1度これを経験しました)…それが私たちの世界の現実。そして、シンガーにとって一番大切な機器でありながら一番信頼できないもの、それが各会場備え付けのマイクロホンです。
このような厳しい現実から自分を守る方法として、自分でマイクロホンを所有し、すべてのライブに持参することが挙げられるでしょう。

 

なぜマイマイクを持つべきか?

マイクを自分で持つべき理由は少なからずあると思いますが、最初に私の頭に浮かんだ理由4つについて書いてみました。

 
衛生

私が自前のマイクを持つべき理由としてまず思い浮かぶ、最も大切な理由は衛生面です。バーなどに備え付けのマイクロホンはこれまでに数えきれないほどのミュージシャンが使いまわしてきたもので、息や唾液が染みついてひどい臭いがします。私もこれに数年耐えましたが、自前のマイクロホンを持っていれば、心配すべきなのは自分の息(僕の息はいつもフレッシュですよ)だけです。

ボーカル・マイクロホンを他人と共有するというのは、そういう意味で不快であるだけでなく、不健康でもあります。僕自身、冬季にライブを行う中西部拠点のミュージシャンとして、会場のマイクロホンから風邪の菌に感染して、病気になったことが何度もありました。どう見ても怪しいSM58も数本見かけましたよ。ライブ会場のスタッフがマイクロホンをクリーニングしているかもしれませんが、実際にそれを確認するのは難しいでしょう。自分のマイクロホンなら、必要な時に自分でクリーニングできます。

 
信頼性

マイマイクを持つべきもう一つの理由は、信頼性です。小さい会場やDIYスペースなど、日常的に音楽ライブを開催しているわけではない場所で演奏することがたまにありますが、一般的に、そういう場所はオーディオ予算が多くありません。信頼性のある機材が揃っていないということも多々あり、結果、パフォーマンス時にも信頼できないということになります。

しかし自前のマイクロホンを持っていれば、少なくとも自分の歌声は(たとえ最悪のPAシステムに接続されていたとしても)聞こえるという確信が持てます。珍しい場所でのイベントやライブは独特の魅力がありますが、ボーカルというものは常に観客と繋がり、安定していなければなりませんからね。

 
プロフェッショナリズム

環境的な要因の他に、プロフェッショナリズムも私がマイクを所有する理由の一つです。プロっぽさを前面に出すとバカにされるような音楽ジャンルも存在しますが、私にとってプロフェッショナリズムとは、自分のプレイと真剣に向き合い、パフォーマンスのエチケットを学ぶということでもあるのです。マイクロホンを所有することで自分の真剣な姿勢を示すのは、たとえばギター、チューナー、交換用の弦を用意していることと同じ。自分のマイクロホンを所有するということは、観客やサウンドエンジニアに対して自分の真摯な姿勢を伝えるということでもあります。何の問題もないはずです。

自分のマイクを持ち込めば、会場のマイクロホンが故障している場合にも対処できます。ライブで共演するミュージシャンたちにマイクを貸してあげることができますからね。難しい状況(そう頻繁にあるわけではありませんが、ないとは言い切れません)になったときに、誰かの役に立てるというのは良いことです。気分も良いですよね。しかも、その後に汚れや菌が気になったとしても、前述のとおり、自前のマイクなら自分でクリーニングすることができます。

 
自信

最後に、マイマイクを持つ一番うれしい理由は、単に「自分のマイクを持っている」という感覚です。自分の声がどう聞こえるかわかっているということ。ステージ上の他の機材と同様、私はこれに頼っているわけですから、どこでパフォーマンスしようとも、最適な音質と信頼性を保っていられるというのは大きな自信につながります。パフォーマンスに影響するばかりか、当然観客のリスニング体験にも大きく貢献しますから、まさにウィンウィンの関係が築けるというわけです。

 

マイクロホンの選び方

ここまでで、自分自身でマイクロホンを所有する利点についてはお分かりいただけたと思いますので、次に自分に合ったマイクを選ぶためのリソースについてご紹介しましょう。

まずはマイクロホン・ガイドブックをご参照。マイクの基本知識、どのポイントを見て、どう選べばいいか、また基本の使い方も伝授。https://www.shure.co.jp/go/micbook/

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さらに、ShureのMic Listening Lab(マイク・リスニング・ラボ)では、様々な用途でのShureマイクロホンの音の違いを聴き、比較することができます。