サウンドエンジニア 佐々木 幸生氏 マイクロホンレビュー (KSM44A, KSM32, KSM137)
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サウンドエンジニア 佐々木 幸生氏 KSM製品レビュー
今回はシュアジャパンさんのご厚意でKSM44A、KSM32、KSM137、KSM9とお貸し頂いたのですがちょうど高橋幸宏&METAFIVEのコンサートがあったのでさっそく試してみました。
用途としてはDRUMのオーバーヘッドにKSM44Aをステレオで、ギターアンプにKSM32とKSM137と言った具合です。
まずオーバーヘッドのKSM44Aですが非常にナチュラルで癖の無い音、ゲインを上げて行っても決してシンバルがうるさくなる事などなくスムーズな印象ですね。
普段は結構ハイパスを入れてシンバルの音だけ収録するのですが、今回は中音も小さくデッドな環境でしたのでオーバーヘッドのマイクだけでDRUMを収音する感じでタム、スネア等のマイクはちょっと足して輪郭を出すだけというようなアプローチが出来ました。MICから入ってくる音が良くそんな気持ちにさせてくれたのですね (笑)
オーバーヘッド:KSM44A
ギターアンプに使用したKSM32は前から良く使っているのですがコンデンサならではの音でアンプの音を繊細に拾ってくれます。
KSM137はもう少し上のほうが明るい印象をもちましたがこちらも決してうるさく無く表現力は素晴らしいです。個人的にはこのマイクが一番気に入りました。
現在ツアー中のサカナクションのギターアンプは2台ともこのKSM137で収音しています。KSM9はMIDのあたりがふくよかで女性ボーカルに適しているような感じがしました。こんど女性のアーティストと仕事するときに試してみたいですね。
その他普段のLIVEではSHUREのマイクに大変お世話になっていてPAチューニングのリファレンス、VOCAL MICとしてSM58、スネアのトップ、ギターにSM57、KICKにBETA 52Aとこの辺はどんな現場に行っても使っていますね。とくにSM58に関しては無いと基準が分からないというような大変な事になってしまいます(笑)
ギターアンプ:KSM137, KSM32
今回はKSMシリーズを試させて頂いたのですがどのマイクも素晴らしく、今後も定番になるようなマイクを開発していって欲しいと思います。
LIVE SOUND ENGINEER 佐々木幸生 (Acoustic Co., Ltd)
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