ワイヤレスマイクロホンシステムの選び方
観客でいっぱいのライブコンサートから講演会での情熱的なスピーチ、重要なプレゼンテーションにいたるまで、ワイヤレスマイクロホンシステムは現代のさまざまな"現場"において重要な役割を担っています。ミュージシャン、講師、企業のCEO、ジャーナリスト、Vlogger、フィットネスインストラクターは皆、自分のメッセージを大きな声ではっきりと伝えるためにワイヤレスマイクロホンを使用しています。
ワイヤレスマイクロホンシステムには、有線ケーブルにとらわれた一般的なマイクに比べて大きな利点があります。ワイヤレスシステムなら、簡単なセットアップでステージ上をすっきりとさせることができます。そして最も大きな利点は、アーティストや演者がパフォーマンス中に会場内を自由に動き回れることです。また、ワイヤレスマイクロホンシステムでは、壁や床にケーブルを通すための穴をあける必要もなくなります。配線のための労力とコストを削減できるだけでなく、無駄な穴あけ工事からも解放されます。
シンプルなアナログマイクロホンシステムから、複雑なマルチチャンネルのデジタルマイクロホンシステムまで、ワイヤレスマイクロホンには多くの選択肢があります。ニーズに合わせて最適なワイヤレスマイクロホンシステムを選択することは、現場に最適なサウンド環境を構築する上で極めて重要です。
このガイドでは、ワイヤレスマイクロホンシステムを選ぶ際に考慮すべきいくつかの重要な要素について説明し、ワイヤレスの最適な使用方法をご案内します。さらに、以下のShure製最新ワイヤレスシステムをご紹介します。
- BLXワイヤレスマイクロホンシステム
- SLX-Dワイヤレスマイクロホンシステム
- QLX-Dワイヤレスマイクロホンシステム
- ULX-Dワイヤレスマイクロホンシステム
- AXT-Dワイヤレスマイクロホンシステム
音質:アナログとデジタルワイヤレスマイクロホンの違い
ワイヤレスシステムを選ぶ際、まず注目されるのは音質です。アナログのワイヤレスマイクロホンシステムでは、コンパンダー(コンプレッサーとエキスパンダーを短縮した用語)方式を採用して、音声または楽器のダイナミックレンジを最大限維持しながら、同時使用チャンネル数を確保するため、規定の占有周波数帯幅に収まるように音声を圧縮する必要がありました。
一方、デジタルマイクロホンシステムでは、音声を圧縮することなくデジタル信号に変換するため、広大なダイナミックレンジを再生可能で、聴衆にとってよりノイズレスで、自然な音声を届けられます。また混信にも強く、多チャンネル性能も実現できます。
さらに理解を深めたい場合は、ワイヤレスについて学ぶコースで、アナログとデジタルのワイヤレスマイクロホンの違いについて学習してください。
Please delete this part UHF帯と2.4 GHz
多くのワイヤレスマイクロホンシステムはUHF(極超短波)帯で動作します。Please delete this part Please delete this part Please delete this part
UHF帯には、ワイヤレスマイクロホンシステムがいつでも利用できるいくつかの帯域が含まれています。UHF帯では、高品質なオーディオを実現でき、多くのシステムを同時接続できます。
長年、UHF帯が標準とされており、その広い周波数帯域とより小さなアンテナにより、一般的に最もパワフルで高いパフォーマンスを発揮します。
米連邦通信委員会(FCC)は、ワイヤレスマイクロホンの動作周波数を制限しています。※米国内において 日本では、総務省が監理しており、動作周波数などの技術基準を設けています。こうした制限によって、UHFワイヤレスマイクロホンシステムは、1つの周波数帯域で複数のワイヤレスマイクロホンに対応できるように、帯域幅の使用において、大幅に効率的になりました。
一方、2.4 GHz帯で動作するワイヤレスマイクロホンシステムもあります。2.4 GHzの周波数帯は、Wi-Fiネットワークと同じであるため、送信到達距離がかなり短くなることに留意してください。2.4 GHzのワイヤレスシステムの場合、環境を管理することが大切です。
プロからのアドバイス:送信機と受信機(アンテナ)の通信を最適な状態にするには、両者の間に明確な見通しを確保しておく必要があります。
基礎:送信機と受信機
すべてのワイヤレスマイクシステムには、2つの重要なコンポーネントがあります。1つは、一般的に演者が装着するか持っている場合が多い、送信機です。もう1つのコンポーネントが受信機です。受信機は、送信機からの無線信号を受信して音声信号に変換し、ケーブルを通じてミキサーやパワーアンプに出力します。
ワイヤレスハンドヘルド型マイクロホンは、通常マイクロホンカプセルが送信機本体に直接搭載されています。そのため、ワイヤレスハンドヘルド型マイクロホンはすばやく簡単に使用することができます。ラベリアマイクロホンおよびヘッドセットマイクロホンは通常、演者の腰ベルトなどに装着されたボディーパック型送信機と接続します。
周波数アジリティと周波数自動選択
複数のワイヤレスマイクロホンを同時に使用する場合、信号が干渉しないように、マイクロホンはそれぞれ異なる未使用の無線周波数で動作させる必要があります。
堅牢な無線電波性能を持つワイヤレスマイクロホンシステムは、使用時の電波干渉を回避して、安定したワイヤレス運用が可能です。複数のワイヤレスマイクロホンを同時運用する必要がある場合や、周囲に多くの干渉電波を発する機器があるような場合、堅牢なRF(無線周波数)であることが必須となります。
現在、一部のワイヤレスマイクロホンシステムには、使用されていない安全なチャンネルがないか環境をスキャンして、自動的に最適なチャンネルを検出して選択する、周波数自動割り当て機能が搭載されています。この機能は、利用できる周波数の調整やワイヤレス製品取り扱いの経験がほとんどない初心者ユーザーなどにとっては安心です。
ワイヤレスシステムを使用する場合に知っておくべきことは、以下の3点です。
- 何をしようとしているのか?
- マイクをどこに設置するのか?
- 同じ室内で同時に何本のマイクロホンが必要なのか?
ここからは、定番のShureのワイヤレスマイクロホンシステムをご紹介します。紹介するすべてのシステムにおいて、ハンドヘルド型マイクロホン、ヘッドセットマイクロホン、ラベリアマイクロホン、および楽器用マイクロホンを使用することができます。
おすすめのShureワイヤレスマイクロホンシステム
BLX
小規模会場向けに最適なエントリーレベルのワイヤレスマイクロホンシステム 用途に合わせてさまざまな送受信機タイプを選択かのうなBLXは、シンプルなセットアップと直感的なインターフェースにより、簡単な操作で信頼の性能を発揮します。
SLX-D
SLX-Dは、118 dB以上のダイナミックレンジで講演者のささやきからバンドの大きな音まで、クリアなデジタル音質を実現します。SLX-Dは、2本の単3形アルカリ乾電池(付属)か、オプションのShureリチウムイオン充電池を使用して最長8時間の連続使用*が可能で、安定した信号により信頼性の高いパフォーマンスを実現します。 *使用環境によって異なります。
QLX-D
中規模のプレゼンテーション会場、ライブ会場、講堂に最適なQLX-Dワイヤレスマイクロホンシステムは、B帯で最大10ch利用可能です。24ビットのピュアなデジタルオーディオと、RFスペクトラムの際立って効率的な使用を特長とするQLX-Dは、クリアで途切れる心配のない、安心・安定のパフォーマンスを提供します。使用するたびにランダムなキーが生成される高度なAES-256暗号化により、機密性も保証されます。
ULX-D
大規模な会議やコンベンション、レンタルスペースに最適なULX-D ワイヤレスマイクロホンシステムは、ハイデンシティーモードを選択すると、6MHz幅で最大47チャンネルの同時運用が可能です。(B帯では最大30チャンネル)デュアル受信機とクアッド受信機には、Danteデジタルオーディオにも対応します。ULX-Dはクリアな24ビットのデジタルオーディオを実現します。スイッチングダイバーシティ、高度な干渉検出、AES-256暗号化など、最先端ワイヤレス技術を搭載したワイヤレスマイクシステムです。
AXT Digital
AXT Digital ワイヤレスマイクロホンシステムは、極めて重要な放送、収録や、チャンネル数の多いライブイベントのために、トップクラスの音質を実現します。非常に低いレイテンシー、フラットな周波数特性、複数のデジタルオーディオ出力オプションを備え、空間の隅々までクリアなサウンドが広がります。AXT-D システムが持つ電波干渉の検出および回避機能は、何ものにも劣りません。AD600 デジタル・スペクトラム・マネージャーでは、高度な周波数スキャンを行います。AD600を使用すると、バックアップ周波数は常にモニタリングされ、信号品質がランク付けされます。干渉が発生した場合は、自動的に安全な周波数が割り当てられます。
Shure:ワイヤレスへの移行に役立つ最適なチョイス
ワイヤレスに移行したい、興味があるという方はShureにお問い合わせください。Shureは、独自のニーズと予算に合った最適なワイヤレスマイクロホンシステムをご用意しています。
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