【高等学校】近江高等学校様|グローバル人材を育てるMirai Lab、Shureソリューションで自然な英語コミュケーションを実現|MXA910、P300、IntelliMix Room(AI Denoiser)
“Shureのシーリングマイク(天井設置型マイク)は小声でも確実に拾ってくれて、モニター越しでも海外の方と自然に会話することができました。新しい授業のアイディアも次々に挙がっています”
近江高等学校 校長 岩谷斉氏
お客様プロフィール
◎導入事業者
学校法人近江育英会 近江高等学校
業種:教育機関
https://www.ohmi-h.ed.jp/
◎納入事業者
株式会社内田洋行
https://www.uchida.co.jp/
◎導入場所
導入場所:近江高等学校 Mirai Lab
課題
国際社会で活躍できる能力を育てる目的で新しくグローバル探究コースを開設するにあたり、内田洋行の「未来の教室」に注目し、アクティブラーニングを実現できる教室「Mirai Lab」を作りました。海外の方とリアルタイムにコミュニケーションする授業を計画しており、広い教室でも小声でも確実に収音でき、大画面モニターを介して自然に会話できる音響設備をいかに構築するかが課題でした。
ソリューション
4基のシーリングアレイマイクロホン(天井設置型マイク) MXA910を天井に設置し、教室全体をカバーするように調整しました。内田洋行のショールームでも採用されており、マイクを意識することなく自然に会話できる最良の選択として提案されました。さらに、オーディオ・プロセッシング・ソフトウェアIntelliMix Roomに搭載された「AI Denoiser」機能で授業中に発生する、紙めくり音などの突発的なノイズを抑制し、自然なコミュケーションをサポートしています。
効果
4回のテスト授業と体験会で、内田洋行の香港オフィスやブータンの市場と接続し、英語によるコミュニケーションをテストしました。マイクを意識せず、普段と同じ声量で発した声も確実に捉えており、参加者は「自然に会話できた」と驚いています。使いやすい教室で音響の調整などが不要、声が聞きにくいなどのトラブルが少なく、授業が中断される心配もないと高く評価されています。
【スペシャルインタビュー】
彦根城下町で文に武に活躍する近江高生
近江高等学校は、近江実習工業学校として1938年に創立、1948年に近江高等女学校と併合して設立されました。滋賀県彦根市、国宝・彦根城のお膝元に広大なキャンパスを構え、充実した教育施設やスポーツ施設、学校生活施設を備えています。
全国高等学校野球選手権大会や春の高校バレーなどの常連校としてよく知られるほか、サッカーや柔道、陸上競技、卓球などでも全国で活躍する姿が見られます。文化クラブも積極的で、特に吹奏楽部は各種コンテストで高い成績を残すほか、さまざまなイベントやテレビ番組などにも参加しています。
同校はクラブ活動だけでなく、県内有数の特別進学コースでも知られています。「アカデミーコース」は“塾要らず”の8時間授業で特別な指導を行うほか、個人に最適化された学習方法を提案するなど品質も高く、難関国公立大学・私立大学への高い現役合格率を誇っています。
「近江高等学校は、学ぶことの楽しさ・喜びを感じられる文武兼備の教育を目指して、高品質な学校生活の提供に努めています。そのため高い目標を持った第一志望の受験者が非常に多く、勉強もスポーツもポジティブに取り組む生徒が多いのが特徴です。彼らが夢の実現を果たせるように、私たち教職員も全力でバックアップしています」と、近江高等学校の校長を務める岩谷斉氏は述べています。
近江高等学校 校長 岩谷斉氏
国際社会で活躍できる力を育てる新しいコースと教室
近江高等学校では2019年ごろから、より新しい教育の提供を検討していました。高等学校の普通科は、まんべんなく資質や能力を発展させられるような教育が中心でした。しかし、多様性が求められる現代においては、生徒の適性や興味・関心に応じたより幅広い学びが求められています。そこで同校では、国際社会で活躍する人材を育成する「グローバル探究コース」を2023年度に開設することを決定しました。進路の柔軟性を高めるカリキュラムが採用されており、国内大学はもちろん海外大学への進学も積極的にサポートする計画です。
「ICTの進歩で海外との接点が増え、英語をあたりまえに使うようになりました。グローバル探究コースは、単に英語を話せるだけでなく、国際社会でたくましく生きることのできる能力 ―― グローバルコンピテンスを育成するコースです。具体的にはクリティカル・シンキング、異文化対応能力、課題解決能力、リーダーシップの4つの能力を育てる幅広い学びを提供し、社会で活躍するための素地を形成します」と、近江高等学校 教務部 部長の花岡真氏は説明します。
グローバル探究コースでは、アクティブラーニングの仕組みを採り入れた“唯一無二”の授業を提供したいと考え、近江高等学校は他校の取り組みや企業のソリューションの情報収集に努めました。そうしてさまざまな取り組みに触れる中で、内田洋行の「未来の教室 FUTURE CLASS ROOM」に出会ったのです。フレキシブルにレイアウトを変更してグループ学習できる回転式座席と、多拠点連携を前提とした映像・音響・ICT設備が、グローバル探究コースのビジョンにフィットしたのです。
「教室ごと海外とつないで、生徒にリアルタイムな英会話を実践させたいと考えており、未来の教室は最良の解と感じました。すぐに導入を決定し、当校では『Mirai Lab』として教室を設けました。Mirai Labで行う授業の1つでは、SDGsに取り組む方々と英語でコミュニケーションし、さまざまな国・地域の課題について語り合う計画です」(花岡氏)
近江高等学校 教諭 花岡真氏
海外の方々と英語で会話、広い教室でも自然な声を届けたい
近江高等学校のMirai Labの前方には、大きなスクリーンが設置されています。ここに海外の協力者の映像を表示し、生徒たちと会話します。Mirai Labは比較的大きな教室ですから、生徒の声をもれなく収音して相手に届けるためのマイクが重要です。一般的なハンドマイクは収音性に優れますが、双方向の会話にはあまり向きません。花岡氏は、「端のほうに座っている生徒の声もしっかり届けたいですし、自信がなくて小声になってしまう生徒も考えられます。マイクを持つと緊張してしまうかもしれません」と懸念していました。
「Mirai Labの音声に対する強いこだわりを受け止め、Shureのシーリングアレイマイクロホン(天井設置型マイク) MXA910を提案しました。当社のショールームでも採用しており、ストレスなく会話できることを実感していましたし、広い教室の端でも小声であっても、確実に収音できる品質に自信がありました。リモート会議は音声がストレスになることも多いのですが、Shureのソリューションは安心して利用できます」と、内田洋行 教育ICT事業部 西日本第1営業部 営業課の中山友里氏は述べています。
内田洋行 営業課 中山友里氏
Mirai Labの天井には4基のMXA910を設置し、シュア・ジャパンのサポートによって、生徒や教員がどこにいても確実に収音できるように調整されました。オーディオプロセッサーにはP300とソフトウェア版のIntelliMix Roomを採用、双方の機能により、ノイズを抑制しよりクリアな音声を提供しています。
天井に4基設置されたShureシーリングアレイマイクロホンMXA910
近江高等学校では、Mirai Labを用いたテスト授業や体験会を4回開催しました。内田洋行のショールームや香港オフィス、ブータンの市場とネットワークで接続し、英語でコミュニケーションするというものです。参加した志望者や保護者も、海外と接続して自然にコミュニケーションできる環境に驚き、未来の教室を直に感じられたと好評でした。
「Shureのシーリングマイクは非常に高性能で、“こんな小声でも拾ってくれるんだ”と驚いています。高感度なのに、確かに筆記などのノイズは除去されているんです。最先端技術を応用しながらつかいやすい教室で、各機器はタブレットで簡単に制御できるように作られています。音響を細かに調整する必要もなく、授業が中断される心配もないですね。見学に来られた中学校の先生がうらやましがっておられました」と、岩谷氏はMirai Labの完成度を高く評価しています。
タブレットで各機器を誰でも簡単に制御
未来の教育を実現する教室で多様な人材の育成に期待
内田洋行では、近江高等学校のMirai Labは先進的な成功事例と捉えています。同社は、未来の教室 FUTURE CLASS ROOMのショールームを東京・大阪のほか福岡にも拡大し、シーリングマイクやAI DenoiserなどのShureソリューションを幅広く体感できるようにサービスを強化していく予定です。
近江高等学校は、2023年度にスタートするグローバル探究コースを中心に、Mirai Labの授業を強化していきたいと考えています。将来的には、幅広い学習に活用していくことも視野に入れています。
「今後、何かユニークな取り組みをやりたいと思ったときに、すぐにできる環境を整えることができました。例えば、他校の教室をつないで合同授業を行うなど、すでにさまざまなアイディアが挙がっています。せっかくの優れた音響設備ですから、さまざまな学校や施設に導入されることで、より高度な教育を実現できるのではないかと期待しています」(岩谷氏)
左から、学校法人近江育英会 近江高等学校 教務部 部長 教諭 花岡真氏、校長 岩谷斉氏
株式会社内田洋行 教育ICT事業部 西日本第1営業部 営業課 中山友里氏
※撮影時のみマスクを外しています。