【企業】NHN JAPAN株式会社様|急増するWeb会議と音響設備の課題、新オフィスで抜本的な解決と強化へ|シーリングマイクMXA920他
はじめに
“Shureソリューションは非常に高い収音性と音声品質向上技術が特徴的です。シーリングアレイマイクは使いやすく、マイクを意識する必要がありません。小声でも相手に伝わることを利用者へ注意しなければならないほどの性能がすばらしいと感じています”
NHN JAPAN株式会社業務支援室 IT支援チームマネージャー矢野洋輔氏
お客様プロフィール
◎導入事業者
NHN JAPAN株式会社
事業内容:グループ事業戦略支援・管理
グループ事業:スマートフォンゲーム事業、電子コミック事業、ITインフラ・ソリューション事業など
https://www.nhn-japan.com/
◎納入事業者
株式会社映像システム
https://www.eizo-system.co.jp/
◎導入場所
導入場所: NHN アトリエセミナールーム/カフェ/大会議室
竣工日: 2023年8月
課題
NHN JAPANは、近年のWeb会議需要の急増にともなって新しい音響設備を導入しましたが、音質と運用の課題を抱えていました。当初のスピーカーホンの収音性が低く声が相手に伝わりにくいこと、また重要な経営会議などのための設備準備に長時間かかってしまうことも問題視されました。また2023年にオープンしたオフィスビル「NHN アトリエ」では、カフェやセミナールームを設置し、自然な音声を相手に届けられるような音響設備を実現したいと考えていました。
ソリューション
移転前のオフィスでは、Shureのソフトウェア型プロセッサーIntellimix ROOMを会議室用PCに導入し、低コストに音質の問題を解決しました。NHN アトリエへの移転に際しては、設計段階から音響設備の大幅な強化を目指して、Intellimix ROOMはそのまま活用しつつ収音性に優れたシーリングアレイマイク MXA920を採用、ハンドマイクなどもShureに統一しました。シンプルなタッチパネルで操作するシステムを構築して、誰でも簡単に利用できるようにしました。
効果
音声品質は大幅に向上し、以前のようにマイクをやり取りしたり、マイクを意識したりする必要もなく、Web会議の参加者へクリアな声を届けて議論に集中できるようになりました。2024年の入社式では、MXA920とハンドマイクを併用して社内へ動画配信を行いましたが、まったくトラブルなくクリアな音声を届けることができました。音に関するクレームはいっさいとまり、誰もが自然に利用できる会議室になったと好評です。
【スペシャルインタビュー】
急増するWeb会議、オフィス移転に合わせて音響設備の大幅強化
NHN JAPANは、韓国のグローバルIT企業であるNHN Corporationの日本法人として、国内のグループ企業とその事業を統括しています。NHN JAPANグループ各社では、スマートフォン向けゲームやアプリの開発・運営、コミックプラットフォームの提供や企業向けのITインフラ・ソリューションの提供など、インターネット/ITを中心に幅広い事業を展開しています。
NHN JAPANは「Next Human Network =インターネットに広がる無限の可能性を活かした人と人とのつながり、豊かな社会の実現」を理念として掲げています。同社は自らをクリエイター集団と位置づけ、グループ全体で価値ある事業を創造していくことを目指しています。
その想いを具体化した一例が、2023年8月にオープンした新オフィスビル「NHN アトリエ」です。NHN JAPANのほか、グループ子会社も入居しています。著名な建築家やグラフィックデザイナーがロビーや会議室など付帯施設のデザイン、エントランスのロゴデザインなどを手がけ、1階のカフェにも美術品が多数展示されています。さながら「アートに包まれたオフィス」です。
「クリエイターとしてよいもの・よいサービスを作ってほしいという願いから、日常的にアートに触れられて脳を刺激するようなオフィスに仕立てました。福祉厚生も充実しており、トレーニングジムやマッサージルームを備えるほか、カフェでは安価に飲食できますし、昼食にはお弁当を無償で配布しています。NHN アトリエをセカンドホームのように感じてほしいと思います」と、NHN JAPAN 業務支援室 IT支援チームマネージャーの矢野洋輔氏は述べています。
NHN JAPANのIT支援チームは、NHN アトリエのITインフラやコミュニケーションインフラも統合管理し、各社が安定的な業務ITを利用できるように支援し、継続的な設備拡充・強化に努めています。NHN アトリエの設計においては、コミュニケーションインフラの強化も重要な施策の1つでした。
他の企業と同じように、NHN JAPANでも新型コロナ感染症の影響で会議のありかたが大きく変化しました。NHN JAPANは韓国NHN本社と頻繁にオンライン会議を行うため、イントラネットを介したテレビ会議システムを利用していました。ところがコロナ禍でインターネットを介したWeb会議の需要が爆発的に増え、従来のシステムでは対応しきれなくなってしまったのです。
広い大会議室には、会議用の常設PCとカメラやスピーカーホンを導入しましたが、準備に何時間もかかってしまうことが問題視されました。特に重要な経営会議などでは、声をしっかり収音するためマイクの設置場所に苦慮していました。
「大きな課題は音質でした。当初は安価なスピーカーホンで音質が悪い・声がよく聞こえないと指摘されていたのです。部屋の反響音も問題でした。NHN アトリエへの移転も控えていたことから、音響設備の改善を映像システムへ相談したところ、まずは音質を改善しようと、Shureの『Intellimix ROOM』を提案されました」と、NHN JAPAN 業務支援室 IT支援チームの向後慎太郎氏は述べています。
また選定・導入を支援した映像システム営業統括部営業1課の経塚彩乃氏は、「Intellimix ROOMは、既存の会議用のPCに導入できるソフトウェアとして提供されていますし、ライセンス料も大がかりなシステムのインテグレーションより安価に抑えられます。まずは音質の問題を解決し、スムーズなWeb会議を実現することを優先すべきと考えました。結果は良好で、他の部屋にも次々と導入していただきました」と述べています。
マイクの運用も大きな問題、シーリングアレイマイクで一挙解決
音質の問題は解決したものの、“マイク”という大きな課題が残されていました。当初、NHN JAPANと映像システムは、ハンドマイクを使って話した音声のみをIntellimix ROOMで処理してWeb会議システムへ送信するという仕組みを構築していました。しかし、話者が議論に熱中してマイクを持つのを忘れてしまうことが多く、そもそもマイクの本数が足りずに受け渡しが必要となるという運用上の問題があったのです。
そこで矢野氏らは、NHN アトリエへの移転に合わせ、ユーザービリティの向上やオペレーティングの改善を目的とした会議室音響の全面的な強化に乗り出したのです。すでにIntellimix ROOMの音質改善効果を高く評価しており、また天井に設置するシーリングアレイマイクという仕組みに注目していた同氏は、映像システムのアドバイスを受けて「MXA920」という解決策に至りました。
「ウェビナーなどを視聴してShureの収音技術に注目していましたが、天井マイクは実際に試してみないと納得できないと思い、Shureのショールームへ出向きました。そして実際に使ってみたところ、小声ですらちゃんと自然な音で相手に届くことに驚きました。試しに窓のほうを向いて話してみたのですが、それすらまちがいなく聞こえるのです。“つぶやきすら収音しますよ”と利用者に注意しなければならないほどの品質がむしろすばらしいと感じました」(向後氏)
NHN JAPAN IT支援チームでは、IT技術を導入する際に「10年後でも最新であり続けるもの」を高く評価するという方針があります。スタッフには常に最新の技術や製品を提供したいという思いがあるためです。Shureの音響技術は、まさにそのような最高峰の技術であると確信した矢野氏らは、NHN アトリエの新しいセミナールームと大会議室にMXA 920を中心としたShureの音響設備を採用、カフェにもイベントやパーティに備えてハンドマイクを導入しました。
「Shureのソリューションは拡張性が高く、将来的な音響設備の強化へ柔軟に対応できます。当社ではタッチパネルで簡単に操作できるシステムとして構築しましたが、本体はネットワークを介したサーバー上に展開されているため設備のアップデートなども容易です。Shureの音響ソリューションはIPフレンドリーで、私たちのノウハウを投影しやすい点を気に入っています」と、映像システム施工管理統括部システム調整課係長の福島昂大氏は評価しています。
コミュニケーションを重視するNHN、Shure技術による会議の強化をさらに期待
NHN アトリエでは、MXA920をはじめとしたShureソリューションを全面的に採用し、セミナールームやカフェ、大会議室など広いスペースの音響設備を大幅に強化することができました。もともとIntellimix ROOMで音質の課題を解決できていたこともあり、期待どおりの音響を実現できたとの評価です。
「収音性は非常に高いですし、Intellimix ROOMのAI DenoiserやAutomatic Mixerなどは非常に高度な音質向上技術だと感じます。イベントなどでシーリングアレイマイクとハンドマイクを組み合わせて利用しても、音質に問題なくクリアな声を配信できましたし、多人数が参加する会議でも話者をしっかり判別することができました。以前は音質のクレームがよくあったのですが、今や何も言われません」(向後氏)
NHN JAPANでは、2024年の入社式でも映像・音声を社内向けに配信しました。これまでのイベント配信では音声が届いているかどうかが気がかりだったそうですが、入社式という一大イベントにもかかわらず「Shureのおかげで不安はなかった」(向後氏)とのことです。
「映像システムは、私たちの細かな要望に真摯に応えてくれました。必要とあらば、すぐさま実機やデモを準備して、確実に実体験してくれる点が信頼できます。Shureとも密に連係しながら、チームで私たちの取り組みを強力にサポートしてくれました。Shureもデモンストレーションなどしっかり時間を取ってわかりやすく解説してくれるため、理解が深まり、すみやかに導入を決断することができたと感じています」(矢野氏)
NHN JAPANは、NHN アトリエを社内外のコミュニケーションの中核と位置づけ、今後も人と人とのつながりを強化していきたいとしています。Shureの音響ソリューションは、この同社の取り組みを強力に支援することでしょう。矢野氏は「設備は徐々に課題が生じてくる」ものとして捉えており、映像システムとShureに音の改善・強化のためのさらなる連携と提案、親身なサポートを期待しています。
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導入製品
製品名 | 量 | 説明 | |
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MXA920 | 3 | オートマチックカバレッジ™テクノロジーで、最大8つのカバー範囲で話し手の声を捉えます。話し手の位置情報が強化され、カメラトラッキングがさらに正確に。 | |
IntelliMix® Room | 2 | IntelliMix® Roomは、Shureネットワークマイクロホンのパフォーマンスをビデオ会議ソフトウェアに最適化するためのDSPソフトウェアです。 | |
MXW2/SM58 | 7 | Microflex Wireless マイクロホンシステム対応のハンドヘルド送信機 | |
MXW1 | 3 | 無指向性マイクロホン搭載ハイブリッド ボディパック型送信機およびMicroflex Wireless マイクロホンシステム対応の外部マイクロホン入力 | |
WL185 | 3 | WL185はMX185のワイヤレスモデルです。 |