IntelliMix Room オーディオ・プロセッシング・ソフトウェアにリアルタイム残響抑制機能が追加

Chris Lyons | 2024年8月26日 IntelliMix Room オーディオ・プロセッシング・ソフトウェアにリアルタイム残響抑制機能が追加

設備担当者が直面する課題の一つに、部屋の残響の問題があります。たとえ静かな部屋であっても、壁や天井などの反射面が音質を悪化させることがあります。反響音の影響で、話者の声がまるでお風呂場の中で話しているように聞こえ、明瞭度が著しく低下することがあります。そのような状況に陥ると聞き手は内容を理解しづらくなり、「聞き疲れ」にもつながります。

IntelliMix Room オーディオ・プロセッシング・ソフトウェアに、新たにリアルタイムで残響を抑制できる高度な音声処理機能「AI デリバーブ (AI Deverb)」が追加されました。この機能は、音質を維持しつつ残響成分を取り除きます。リアルタイムで部屋の音響特性を測定して常に適応し続けるため、自然な音質を保ちながら残響による明瞭度の低下を防ぐことができます。
 

さまざまな部屋に対応可能な調整機能

デリバーブのアルゴリズムはオートミックス出力に適用されます。その強度は、部屋の音響特性や残響に対する聴感上の許容度に応じて「Low」「Medium」「High」の3段階で調整でき、あらゆる環境に適応させることができます。

AIデリバーブは、IntelliMix Room オーディオ・プロセッシング・ソフトウェアのファームウェアバージョン6.2以降に搭載されています。これにより、明瞭さを損なうことなく残響を抑制し、どんな環境でもクリアで自然な音声を実現することができます。

Chris Lyons

Chris Lyons

Shureで30年に渡りマーケティングと広報畑を歩んできたベテラン。複雑な音響技術をクルマや食べ物に例えてわかりやすく解説することを得意としている。歌や楽器の演奏はしないが、代わりに同僚を笑わせる。