【企業】大名カンファレンス様|グローバルの会議にも、高い音声品質で快適なハイクラスの会議を実現|Microflex Wireless他
“私たちの音響へのこだわりを映像システムとShureが叶えてくれました。高品質な音声をカンファレンスルームの端まで安定的に届けることができ、お客さまから「音がイイ」とお褒めいただきます”
大名カンファレンス ジェネラルマネージャー 松香亮子氏
お客様プロフィール
◎導入事業者
日本コンベンションサービス株式会社
事業内容:コンベンション企画・運営、語学サービス、人材サービス、まちづくり、MICE研究およびMICE施設開発・運営、大名カンファレンス運営
https://www.convention.co.jp/
https://daimyo-conference.jp/
◎納入事業者
株式会社映像システム
https://www.eizo-system.co.jp/
◎導入場所
導入場所:大名カンファレンス(福岡市)
課題
2023年4月にオープンしたカンファレンス施設「大名カンファレンス」は、国際会議にも活用できるグローバルレベルの内装・設備を備えています。会議のリアル開催に加えて、オンライン配信・ハイブリッド開催を前提として、設計当初から高品質な音響設備の採用を検討していました。また、商業ビルの多い立地の複合施設内にあり、屋外広場や隣接ホテルの宴会場でもイベントが多く開催されるため、マイクの電波干渉が懸念されていました。
ソリューション
どんな会議・イベントでも高品質な音響を実現するため、内装や設備と同様に最高水準の音響設備を求めました。電波干渉による音声が聞こえない・途切れるといったリスクを最小限に抑えるため、周辺調査で飽和状態にあるとわかった800MHZ帯を避け、1.9GHz帯の電波を利用できるShureのマイクロホンに注目し、ジェネラルマネージャー自らShureのショールームに足を運んで音声品質を体感し、リアルでもオンラインでも快適に会議を進行できる会議室を作りました。
効果
施設の開業以来、さまざまな会議・イベントで用いられていますが、ご利用のお客さまから音のよさを褒められるケースが増えています。あるイベントでは広い会議室が満席になりましたが、後ろの座席までしっかりと音が伝わり、すべての聴講者に快適な環境を提供できました。会場常駐のテクニカルスタッフからも、Shureのソリューションパートナーが最適な環境を構築しているため、お客さまへの利用説明が容易で、使用中も不安を感じないと好評です。
【スペシャルインタービュー】
福岡のビジネス発信拠点のシンボルを目指して
日本コンベンションサービスは、日本初のコンベンション企画・運営企業として1967年に誕生しました。1970年の日本万国博覧会(大阪万博)をはじめ、主要国首脳会議(サミット)やアジア太平洋経済協力(APEC)、G7外相会合といった重要な国際会議のほか、国内最大の学会である日本医学会総会を始めとする大型医歯薬学会など、大規模な学術集会を運営してきました。
同社は地域社会や公共事業の支援を目的として、長年の経験を生かしたまちづくり事業にも注力し、まちづくり事業部ではMICE施設の開発・運営等を手がけ、現在は、全国の6つのMICE施設および30の公共施設の運営に携わっています。この他、同社のMICE都市研究所では、豊富なMICEの誘致・運営経験を基礎として、MICEの研究や調査を行っています。
2023年春、福岡県福岡市・天神駅のほど近く、福岡大名ガーデンシティ内に新規オープンした「大名カンファレンス」は、日本コンベンションサービスが直営する新しいカンファレンス施設です。福岡大名ガーデンシティは、「ザ・リッツ・カールトン福岡」も入る大名小学校の跡地を改良した複合施設で、福岡市のスタートアップ支援施設(Fukuoka Growth Next:FGN)に隣接しています。
福岡大名ガーデンシティ
「設計段階から重視している点が2つあります。1つは、国際会議や外資系企業の会議にも利用できるグローバルレベルの高級感です。もう1つは、地元との連携です。
大名カンファレンス 松香亮子氏
地元の企業と一緒に作り上げることを念頭に置き、ロゴの制作はFGNに入居する1社に依頼、エントランスロビーには和紙アートや一枚板のテーブルなど地元の素材を採用し、アジアの玄関口福岡にふさわしいオリエンタルな雰囲気を演出しました」と、大名カンファレンスジェネラルマネージャーの松香亮子氏は語ります。
大名カンファレンスのカンファレンスルームは、上述したホテルの宴会場とつながるように設計されており、併用しても違和感がないように設えられています。解放感のあるエントランスロビーやラウンジなどが用意され、会議のオフタイムにもゆったりと過ごすことができそうです。
「福岡でビジネスイベントを行うなら大名カンファレンス―と言われるような、ビジネス発信拠点のシンボルを目指したいと考えています」(松香氏)
音響へのこだわりをShureで実現
大名カンファレンスでは、最大240名まで収容できる大会議室から小規模な会議室まで、全部で9つの部屋が用意されています。内容に合わせてレイアウトを柔軟に変更できるつくりで、セミナーや講演会、商談会、懇親会、企業研修など、多様なニーズに応えます。特別仕様のボードルームは、大理石調の造り付けテーブルやシャンデリアが特徴的で、大型ディスプレイやネットワークカメラを備えており、VIPの方が集まる重要な会議にも最適な高級感と機能性を兼ね備えています。
ボードルーム
「重要な会議ほど音声品質が重要です。コロナ禍以後、会議・イベントのオンライン配信やハイブリッド開催が主流となりました。音声品質はリアル開催よりも重視され、会場を選定する要素の1つになると設計当時から予測していました。そのためマイクやスピーカーは、最上位のものを選択すべきと考えていたのです」(松香氏)
大名カンファレンスのある天神駅周辺は、商業施設が多く建ち並ぶエリアです。また、福岡大名ガーデンシティには屋外広場があり、ホテルには広い宴会場が設置されています。そこで問題となるのが、周辺の電波環境です。大名カンファレンスの音響設計や設備導入を支援した、(株)映像システム福岡営業所の所長を務める稲津義大氏は、電波の問題について次のように振り返ります。
株式会社映像システム 稲津義大様
「一般的な800MHz帯は利用者が多く、密集地帯では飽和してしまっていることは容易に想像できました。特に問題なのは、隣接するホテルや広場で用いられるマイクや携帯端末の周波数です。現時点では問題なくても、何かのイベントで持ち込まれたマイクと干渉するかもしれません。そうした場合でも安定的に利用できる幅の広い周波数、1.9GHz帯の電波を用いることのできる機器が必要でした。Shureのソリューションであれば、大名カンファレンスで求められる安定的で快適な音響を実現でき、厳しい電波環境でも高い品質を保つことができるという自信がありました」(稲津氏)
映像システムは、大名カンファレンスの設計当初から長期間にわたって日本コンベンションサービスの取り組みを支援してきました。必要に応じてShureと密に連携し、最適な製品の選択や設計・設置の検討など、随所でプロフェッショナルとしての腕を振る舞いました。
特に高品質にこだわったボードルームでは、当初、シーリングマイク(天井設置型マイク)の導入が検討されていました。しかし、高い天井にシャンデリアが備わるデザインのため、取付位置に制約が出ることが懸念されました。そこで松香氏はShureのショールームを訪問し、実際の音声を聞いたり、エンジニアのアドバイスを受けたりと、自分自身で製品の特性を確かめることを重視しました。「最終的には想定される使い方などを踏まえ別の方法を採ることにしましたが、実際の製品を体験することでシーリングマイクをはじめ、Shure製品の高い性能と特徴をしっかり体感でき、最適な判断をすることが出来ました」(松香氏)
構築の段階に入った映像システムは、長年の経験・知見に基づき、大名カンファレンスが求める国際会議や企業イベントに最適な音響環境の整備と、使いやすくインテグレーションされたシステムの実現に努めました。使いやすさも基準の1つとし、例えば部屋に設置されたタブレットを利用して、タッチ操作で音響・映像設備を簡単にコントロールできる環境を整えました。ITと親和性の高いShure製品だからこそ、こうしたソリューションプロバイダーの工夫を取り込みやすいのです。
お客さまが「音イイね!」安心して選べるカンファレンス施設に
カンファレンスルームに設置されたMicroflex Wireless
「まだ開業したばかりなのですが、お客さまから『音がよい』『どの席でも聞きやすい』とお褒めいただくケースが増えたことに驚いています。あるイベントでは100名以上の聴講者が参加し、大きな部屋の後ろの席まで満員になったことがありました。それでも、部屋のすみずみまでしっかりと声を届けることができたのです。音声のトラブルはなく、どの部屋で何本のマイクを使おうとも混線がなく安定的で、長時間のイベントでもクリアな声を届けることができています」と松香氏は述べています。
映像システムが使いやすく構成してくれたおかげもあって、機器の準備が容易で、運営スタッフへの教育も最小限で済むことも効果の1つです。常駐テクニカルスタッフも、使いやすいためカンファレンス利用者に対する説明が容易であり、また配線がシンプルなアーキテクチャが採用されているためメンテナンス性に優れていると評価しています。
Shureのソリューションパートナーである映像システムについて、松香氏は、「実務ベースのニーズをしっかりと理解し、私たちのこだわりのカンファレンス施設の実現に向けて、長期にわたって根気強く取り組んでくれた」としています。
株式会社映像システム 林奈緒氏
「これまで映像システムが手がける会議室の多くは、使い方がおおむね想定できるものがほとんどでした。しかし大名カンファレンスのお客さまは千差万別で、日本コンベンションサービスのノウハウを吸収しながら、しっかりと製品や設計を検討する必要がありました。松香氏も非常に勉強熱心で、互いにプロフェッショナルとしての知見を交換しながら、パートナーとしてプロジェクトを進めることができたと感じています」と、映像システム福岡営業所営業担当係長の林奈緖氏は述べています。
また松香氏は、Shureについて、デモンストレーションなど製品を知る機会が用意されており、機器を選定しやすい環境が整っている点を評価しています。
「大名カンファレンスは、グローバルレベルの会議やセミナーにふさわしい品格を保ちつつ、FGNのスタートアップ企業が将来の記者会見などに活用したくなるような存在でありたいと考えています。そのため、完成した高品質な音響設備を長く安定的に利用できるように、適切なタイミングで適切なメンテナンスを実施する必要もあるでしょう。今後も映像システムとShureの高品質なユーザーサポートや新しい提案にも期待しています」(松香氏)
左から、株式会社映像システム 福岡営業所 営業担当 係長 林奈緖氏、大名カンファレンス ジェネラルマネージャー 松香亮子氏、株式会社映像システム 福岡営業所 所長 稲津義大氏