【企業】株式会社エスユーエス様|人材育成のための“教室”、音声品質と使い勝手をShureソリューションで改善|MXA910、P300、IntelliMix Room (AI Denoiser)
はじめに
“オンラインの講義や会議は音声品質が重要な要素です。Shureソリューションによって、クリアな音を届けられる教室が完成しました。しかも使い勝手がよく、講義・会議の準備に総務部全員で長時間かけることもないのです”
株式会社エスユーエス 総務部 部長 堀井哲治氏
お客様プロフィール
◎導入事業者
株式会社エスユーエス(https://www.sus-g.co.jp/)
事業内容:IT分野・機械分野・電気/電子分野・化学/バイオ分野における技術者派遣・開発請負、AR/VR教育およびAR/VRソリューション開発・販売、AI教育およびAIソリューション、ERP分野におけるコンサルティング・システム開発・導入支援、その他ITを活用したサービス事業
◎納入事業者
三井デザインテック株式会社
https://www.mitsui-designtec.co.jp/
アストロサーブ株式会社
https://www.astroserve.asia/company/
◎導入場所
導入場所:本社(京都市)会議室
課題
人材育成のスクールやセミナー、営業プレゼンテーション、重要会議などを開く会議室――通称「教室」では、テレビ会議システムを利用していました。ビジネス環境の変化でオンライン講義やWeb会議が増え、話者の場所を問わず声を収音できる高品質なマイクの導入が望まれていました。また講義・会議の準備に時間がかかることも課題視されており、いつでもすぐに利用を開始できる仕組みも必要でした。
ソリューション
既存の有線マイクから天井から声を収音するMXA910シーリングアレイマイク(天井設置型マイク)2基に切り替え。会議室の端であっても的確に収音するようカバーエリアを調整しました。IntelliMix Room(AI Denoiser)を追加し、気になっていた空調などのノイズも排除。高品質な音声を高く評価し、別の会議室にもMXA910 2基とIntelliMix Roomを追加導入しました。また教壇用のグースネックマイクなどもShureソリューションで統合しています。
効果
マイクの配線を撤廃したことで、スクールや会議などの用途に合わせて長机を容易に動かせるようになりました。マイクの設置場所や音響の調整などに悩まされることもなく、総務部全員で30分かけていた事前準備も、1~2人/10分ほどで完了できるようになりました。ノイズもなくクリアな音声を届けられるようになり、スクールや会議の品質が向上しました。アーキテクチャの統合によって運用性が向上するとともに、有事の問い合わせもShureパートナーへ一元化できました。
【スペシャルインタービュー】
◎インタビュイー
株式会社エスユーエス
総務部 部長 堀井哲治氏
総務部 主任 秋庭真由香氏
総務部 大江夏未氏
総務部 安井真優氏
情報システム部 係長 岸本友洋氏
三井デザインテック株式会社
関西支店 スペースデザイン事業グループ 片山裕司氏
アストロサーブ株式会社
西日本営業部 技術サポート課 課長 八木純一氏
人材育成の要たる教室、会議システムの収音を改善したい
エスユーエスは、1999年に京都府京都市で労働者派遣事業を主力事業として設立されました。当初は機械・電気などの技術者が中心でしたが、現在はITエンジニアの派遣が中核ビジネスとなっています。豊富なエンジニア人材を基とした開発力にも強みがあり、ソリューション開発や受託開発、クライアントのIT戦略策定を支援するITコンサルティングなど広く展開しています。
さらに近年、医療機関の再生医療導入を支援するプライムロード株式会社や、京都エリアで障がい者の就労を支援する株式会社ストーンフリーなど、グループ企業を通じて社会貢献性の高い事業も展開しています。エスユーエスは、人と技術をキーワードとして、社会に求められる人財を輩出する「社会人学校®」を追求しているのです。
「エスユーエスは、先見の明を持って時代や環境の変化を的確に捉え、お客さまが必要とする人材の獲得と育成に努めてきました。特に現在はAIやAR/VRといった先端技術に注目しており、AIデザイナー®やVR技術者を育成する体制を強化しています。教育ソリューションを開発し、専門の講義やスクールを設置して、しっかりとビジネスで活用できる製品を作れる技術者の輩出を目指しています」と、総務部 部長 堀井哲治氏は述べています。
エスユーエスのオフィスには、「教室」と呼ばれる会議室があります。この教室では、上述のAIデザイナー育成講座のほか、人材育成のための講義が主に開かれます。昨今はオンラインセミナーの配信に用いられるケースも増えました。オンライン参加者を含む重要な会議や営業のプレゼンテーション、全社的な定例会などにも広く用いられます。
「もともとこの教室には、別のテレビ会議システムを導入していました。会議システムとしてはしっかり機能していましたが、マイクについてはより改善したいという思いがありました。数台の有線マイクでは、広めの会議室全体をカバーすることが難しく、どうしても聞き取りにくい場所が発生していたためです。マイクを置く場所にも苦慮していました。準備が煩雑だと、個人の知識や経験に依存してしまうのも問題です」と、情報システム部 係長の岸本友洋氏は振り返ります。そこでエスユーエスは、オフィスデザインを担当した三井デザインテック社へ相談したのです。
天井設置型のMXA910で収音も配線も一気に課題解決
三井デザインテックの片山裕司氏は、既存設備のテレビ会議システムは有線マイクでケーブルを這わしており、オペレーションで課題を抱えていたと指摘します。「太いケーブルは取り回しが悪く、収音を調整しようとマイクの位置を動かすのもままなりません。今回のご相談を受けて、もっと使いやすく、音響に悩まない方法はないかと専門家でもあるアストロサーブと検討しましたが、単なるワイヤレスマイクでは抜本的な解決にならないと考えていました」
総務部 主任の秋庭真由香氏によれば、「講義や会議のニーズに合わせて長机の配置を変更するには、マイクと配線も同時に移動しなければなりませんでした。配線が移動の妨げにならない様、机に沿って配線するなど、準備に手間が掛かっていました。大がかりな変更の場合は、総務部総出で対応せざるを得ませんでした」とのことです。有線のマイクでは、机の移動に合わせて設置場所を調整する手間は省けないのです。
こうしたエスユーエスの悩みに対して、アストロサーブの八木純一氏はShureのシーリングアレイマイク(天井設置型マイク)「MXA910」を提案しました。エスユーエスは、実機デモンストレーションなどで品質を確かめると、MXA910とオーディオプロセッサー「P300」を2基ずつ導入し、他社製品の外部マイクとして連携させました。
「MXA910は、天井設置型のアレイマイクで複数の収音エリアを自由に設定できます。一般的なビームフォーミングよりも話者の発声を的確に捉えられるのが特長です。このコロナ禍では、非接触型であることもメリットの1つです。Shureのサポートは手厚く、デモから導入まで広範に支援してくれました」(八木氏)
高評価でMXA910を追加導入、 空調ノイズもShureの新技術で解消
MXA910の品質は、他の従業員も高く評価しました。教室だけでなく、他の会議室にも同じ音響設備を導入してほしいという声が大きくなっていきました。また同時に、ビルの空調のノイズが大きいため声が聞き取りにくくなることがあるという課題も出てきました。
そこで三井デザインテックとアストロサーブは、登場したばかりの「AI Denoiser」を提案しました。AI技術の応用によって紙擦り音やキータイプ音すら抑制できるノイズキャンセラー機能で、新しい「IntelliMix Room オーディオ・プロセッシング・ソフトウェア」に搭載されています。さらに両社は、Web会議ツールとの連携や講師の収音改善などの残されていた課題を、複数のShure製品を追加連携することで同時に解決しました。
総務部の大江夏未氏は、「2つの会議室がShure製品で統合されたことで、準備の手間は大幅に軽減されました。利用者から『マイクのケーブルはどこにつなぐんだっけ』と聞かれることもありません。従来のマイクでは聞き取りにくかった小さな声やこもった声も、はっきりと聞こえます。マイクの位置を直すように、話者へお願いする必要もありません」と導入効果を実感しています。
総務部の安井真優氏も、Shureソリューションの効果を実感する1人です。「先端技術を活用することで、音声品質がこれほどよくなるのかと驚いています。講演者向けのワイヤレスマイクやWeb会議ツールと連携する端末など全体がShure製品に統合されており、準備も非常に簡単です。セッティングに5~6人で30分もかけていたものが、Zoom会議などなら1人で10分もかかりません。問い合わせも一元化されているため、万が一のトラブルでも安心です」
エスユーエスでは、本社の2つの会議室にとどまらず、他の拠点にもShureソリューションを採用したいとの意向です。ちょうど移転準備中の拠点があるため、三井デザインテックやアストロサーブと最適な導入方法を検討しているとのことです。「より多くの拠点で採用するには、より使いやすく導入しやすい製品が必要です。Shureのさらなる技術革新と製品ラインアップ強化に期待しています」(堀井氏)
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導入製品
製品名 | 量 | 説明 | |
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MXA910 | 3 | ステアラブルカバレッジ技術を採用し、最大8つの独立したローブ(個別収音パターン)を設定することで、発言者の声を天井から極めて正確に収音します。 | |
IntelliMix® Room | 2 | IntelliMix® Roomは、Shureネットワークマイクロホンのパフォーマンスをビデオ会議ソフトウェアに最適化するためのDSPソフトウェアです。 | |
IntelliMix P300 | 2 | シンプルながらも強力なDSPが、高品質、手軽、費用対効果に優れたビデオ会議アプリケーション向け音声を提供。 | |
ANIUSB-MATRIX | 2 | デジタル/アナログオーディオ信号をUSB経由でAV会議アプリケーションに接続 | |
MXW8 | 1 | Microflex Wireless マイクロホンシステム対応のグースネックベース型送信機。5インチ(12.7cm)、10インチ(25.4cm)、15インチ(38.1 cm) のMicroflexグースネックマイクロホンに対応 |