先を見据えて:ライブイベントと仮想イベントを形作る7つのトレンド
イベント業界が営業を再開し始めていますが、それはこれまでの様式とは異なります。ハイブリッド型イベントという新たなタイプが登場しているのです。一部の参加者は実際に会場に足を運ぶ形に戻り始めている一方で、他の参加者は自宅やオフィスからリモートで参加しており、当面はその形が続きそうです。実際に、最近の調査『100 Event Trends for 2021』(EventManagerBlog.com、2021年1月8日発行)では、 回答者の67%が、これからのイベントはハイブリッド型になると述べています。
これは、非常に厳しい時期を経験したイベント主催者とAV機器事業者にとっては、状況の進展と言えます。中止にならなかったイベントは、ほぼ一夜にして完全にオンラインへと移行し、このセクターに従事するすべての人が、物理イベントに代わる仮想イベントを模索せざるを得なくなりました。新型コロナウイルスの世界的大流行が、変化のきっかけとなったのです。
優れたオーディオ = 優れた体験
あることが、すぐに明らかになりました。イベントのライブストリーミングに適したオーディオがなければ、参加者を惹き付けられず、再び参加したいと思ってもらえなくなります。参加者が音声を聞くことができなければ、あるいは自分の話を聞いてもらえなければ、どんなに多くの動画やプレゼンテーションなどの視覚的ツールがあっても、イベントに参加する価値はなくなります。
これは、イベントの状況が再び変わっても同じです。人々がリモートで参加する場合でも、ソーシャルディスタンスを確保した会場で対面式で参加する場合でも、イベント体験全体においてオーディオ品質は不可欠な要素となります。また、今日の消費者志向の世界では、体験が非常に重要です。
オーディオを形成する(またオーディオが形成する)7つのトレンド
Shureでは、AV機器事業者と主催者がイベントを成功させようと努力する中で、変化した状況を形作っていると考えるトレンドを調査してきました。これらのトレンドを利用して進化する企業には、再び勢いを取り戻しているイベントセクターにおいて、自社の立ち位置を維持するチャンス、あるいは向上するチャンスさえもあります。
仮想、対面、そして混合型の形式のための自然なコミュニケーションを実現すると同時に、常に変化する状況に適応できる、融和的なテクノロジーソリューションが求められているのは明らかです。オーディオの観点から、他にどのようなトレンドを考慮すべきでしょうか。
- オーディオは不可欠—ビジュアルは添え物
オーディオのみのオプションまたはオーディオストリーミングのオプションを実現し、イベントのポッドキャストを提供すれば、仮想での参加の可能性が高まります。また、現在増加している新たな現象である「Zoom疲れ」にも対処できます。
- 安全が最も重要
参加者は、安全性と快適性を求めています。オンラインと(ソーシャルディスタンスが確保された)オフラインのイベント参加の両方で、参加者全員に対して優れたサウンドを提供できることが極めて重要です。
- エンゲージメントが重要
調査『100 Event Statistics (2021 Edition)』(EventMB Studioチーム、2021年2月2日発行)では、プランナーの3分の1が、仮想イベントへの方向転換における最大の課題がエンゲージメントと回答したとしています。主催者は、ライブイベントの体験と似たような交流を図ることを目指していますが、仮想イベントのテクノロジーでは多くの場合、その目標を達成できません。質の低いオーディオは、オーディエンスが抱くイベントのコンテンツへの関心や、仮想スペースでの意見交換に悪影響を及ぼす可能性があるということを念頭に置いておくことが重要です。
- 従来とは異なるイベント会場の台頭
調査『2021 Global Meeting Forecast』(AMEX Global Business Travel)によると、イベントプランナーの大半(90%以上)が、より空間の広い場所や、人の多い都市部を避けるために「地方」にある会場など、従来とは異なるタイプの会場でイベントを予約する傾向が高くなっています。最近の例として、議会が学校の体育館で開催されたものなどがあります。こうした環境では、煩雑な有線オーディオソリューションの制約を取り除くことが多大な価値をもたらすこととなります。セットアップ時にケーブルが不要であれば、普段は使わないような会場でもアクセス性が向上すると当時に、一時的なAV機器のセットアップによる影響も最小限に抑えることができます。
- 仮想イベントはテレビスタジオ制作へと進化している
主催者が、制限のある構成から安定した高品質の体験を提供しようとしている中で、スタジオ環境での制作がより一般的になっています。仮想で放送する場合、参加者と関わる「アンカー」の司会者には、干渉やドロップアウトが生じないプロ用のオーディオソリューションが必要になります。
- イベントAVプロデューサーの役割の出現
オンライン会議ソフトウェアを統合するローカルのセットアップから、リアルタイムのモニタリング、オンサイトと仮想両方でのサポートまで、ハイブリッド型の会議をプロデュースする技術的需要が高まっていることを受け、イベントAVプロデューサーの責任はより複雑になることが見込まれています。それをすべて効率的にサポートする高度なオーディオシステムは、作業負荷のほか、時間やコスト、手間の軽減にも役立ちます。
当然ながら、すべてのイベントに専用のプロのサポートが用意されているわけではないため、使いやすいテクノロジーがあれば、テクノロジーに詳しくないユーザーでも、自分のオーディオを数分でセットアップすることができます。
- グループの規模は依然として50~100人
仮想でも、対面式でも、混合型でも、会議の平均参加者数にほとんど変化はありません。ただし、今年は小規模でシンプルな会議が最も一般的となる見込みです。近い将来、イベントの状況が、対面の参加者が増える方向に変化していく中で、拡張してさまざまな規模のユーザーグループに対応できるようにすることが必須となります。簡単に拡張と縮小ができ、あらゆるイベント形式で高品質のオーディオと信頼性を提供できるオーディオシステムが、この新たな様式に最適となるでしょう。
柔軟なワイヤレスカンファレンス
今後数か月にわたって物理的なイベントがますます復活しても、仮想でのアクセスに対する需要は残ります。イベントセクターが変化するトレンドに適応していく中で、Shure Microflex® Complete Wireless(MXCW)システムなどの仮想、ハイブリッド、およびライブの体験へのニーズに適応できるカンファレンスソリューションを使用することで、イベントのプランニングと実施が容易になり、柔軟性がもたらされます。
ここでカギとなるのがワイヤレス技術とシンプルさです。分かりやすく、セットアップと使い方が簡単で、あらゆる構成で高品質なオーディオ体験の要求に応える、信頼性の高いパフォーマンスを備えるShureのMXCWは、全体的なイベント体験を形作るのに役立つ新たなソリューションとなります。
イベントは今後もこれまでとは違う状況が続くことが分かっていますが、MXCWは、AV機器事業者とイベント主催者の両方のお客様が、その違いに適応しやすくなるように設計されています。それは、柔軟で心配のいらない、あらゆるイベント空間やイベント形式に適応するように作られたワイヤレスのカンファレンスオーディオによって実現するのです。