MXA920の「カバーエリア」のしくみ
MXA920の新機能オートマチックカバレッジ™ テクノロジーは、室内で発言者がどこにいても、複数の発言者が同時に喋っても、それぞれの発言者の発言を正確に捉えることができます。
MXA920は箱から出した状態ですでに、発言を捉えることができる守備範囲、すなわち「カバーエリア」がデフォルトで9m x 9mに設定されています。この範囲内であれば特別な設定をしなくても、これをそのまま利用してエリア内の発言を自動的に追尾して捉えることができます。
この範囲を変更して特定のエリアの声を収音したい場合は、システム構成ソフトウェア「Shure Designer」を使用して、たとえば座席に限らず壇上やホワイトボードの前など対象範囲を指定することも可能です。MXA920は、指定された対象範囲の人の声を正確に捉え、また一方では対象範囲外から到来するノイズの影響を抑制します。
2種類のカバーエリア“専用カバーエリア”と“ダイナミックカバーエリア”の違いとは?
MXA920は2種類のカバーエリアを設定することができます。“専用カバーエリア” は1.8m x 1.8mの固定範囲が収音状態で常駐し、常に収音しておきたいエリアに適しています。たとえば発言者が演台にいる場合など、特定の場所から移動しない場合に最適です。
これに対して“ダイナミックカバーエリア”では、発言者の位置が特定されていない場合に有効です。発言者がカバーエリア内のどこにいても、必要に応じて自動的に収音エリアが生成され、声を追尾して発言を捉えるため、座席エリアなど在席と空席が変化するような場合に適しています。
MXA920のカバーエリアの特長は、範囲外から到来する他の音は、人の声でもノイズでも拾いにくいという点です。たとえば、壁際に着席する会議見学者同士の会話が拾われてしまうのを抑えることができるのです。
カバーエリアは最大8つまで設定可能で、用途に合わせて“専用カバーエリア”と“ダイナミックカバーエリア”を組み合わせることができます。2種類のカバーエリアをどのように組み合わせた場合も、異なるエリアで複数の発言を同時に拾うことができます。
2種類のカバーエリアをどのように組み合わせた場合も、異なるエリアで複数の発言を同時に拾うことができます。